以上、新OSであるDSM 6.0の機能に沿って特徴を紹介したが、本製品の型番の末尾についている「+」は、同社製品のラインアップの中ではハイエンドモデルにのみつけられる記号ということで、ここまで紹介してきた以外にも、ハードウェアによって実現している機能が多い。
例えば、本体前面に装備されたUSBコピーボタンは、USBメモリやメモリカード、デジカメなどをその隣にあるUSBポートに接続することで、指定したフォルダにデータを自動的にコピーしてくれる。画面上で操作しなくてもボタン1つでコピーが行えるので、接続するストレージ内のデータを世代バックアップするなど、さまざまな用途に活躍してくれることだろう。
またフロントLEDの輝度調節にも対応しており、寝室などに設置してもまぶしすぎないよう、コントロールが行える。本製品はビジネスユースだけでなくパワーユーザを中心とした個人ユーザをもターゲットにした製品であり、それゆえ一般家庭に設置されることも多いと考えられるが、自室に設置してそこで就寝する場合、24時間運転のNASでは、その運転音よりも、LEDの輝度が気になることも珍しくない。こうした場合に輝度をコントロールできるきめ細かな機能は、確実にプラスになることだろう。
以上のように、最新OSであるDSM 6.0を搭載した「DS216+」は、ハード面、さらにOSが実現する各機能についても、随所にハイエンドモデルらしさが見え隠れしている。上位にラインアップされる法人向けモデルに比べると、LANケーブルを2本束ねて2倍の速度でデータを転送できるリンクアグリゲーションに対応しないなどの違いはあるが、これだけの製品が実売5万円で買えるとなれば納得だろう。NASの新規購入および買い替えを考えているのであれば、ぜひ候補に含めるべき製品といえる。
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