キヤノンITソリューションズは4月27日、不審なファイルやURLを解析してレポートする「マルウェア解析サービス」を発表した。販売価格は、月に4検体まで対応するサービスが月額35万円(税別、以下同様)、月額契約なしで1検体のみ解析するサービスが10万円となる。いずれも7月1日から提供予定。
「キヤノンITソリューションズのウイルス対策ソフトESETが、3月から4月までに検出したマルウェアのうち、70%が『Nemucod』という、ランサムウェア『Locky』のダウンローダースクリプトでした。クラウドサービスの進化や、torネットワークやビットコインなどによって攻撃しやすい環境が整っています」とキヤノンITS セキュリティソリューション事業部の長谷川智久氏は最新のマルウェア動向を説明した。
メールに添付されたランサムウェアをうっかり実行してしまった場合、PC内のファイルを暗号化してしまい、金銭を払わないと復号キーを渡さない、情報を流出させる、という風に脅迫してくる。
マルウェア解析サービスはこういった攻撃や被害に対して、感染の有無や被害状況の調査方法、感染時の復旧方法などの情報を企業の担当者へ提供するという。
マルウェア解析サービスに検体を提出すると、解析可能かどうかをチェックした後に約2営業日で解析結果を送付する。報告書は10〜20ページほどで、検体の概要、解析結果概要、通信先情報・通信データ、感染確認手順、復旧方法の項目を記載している。
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