VR体験コーナーに置かれたマシンの多くで使われているのは、NVIDIAの新世代GPU「GeForce GTX 1080/1070」を搭載したグラフィックスカードだ。同社のハイエンドGPUがトレンドが主流を作るのは例年のことだが、今回はVRマシンに欠かせないパーツという役割もあり、「ハイエンドゲーマーの方以外にもリーチしていて、例年に輪をかけたヒットになっていると感じます」(ドスパラ パーツ館)といったコメントをよく耳にする。
最上位のGTX 1080は5月27日22時に販売解禁となり、複数のメーカーから税込み10万円前後で一斉に売り出された。安定して支持されてきた前世代のGTX 980/980 Tiが直前に放出特価となるほど前評判が高く、複数のショップが深夜販売を実施するなど、鳴り物入りのデビューだった。初回は入荷数が薄めだったが、オリジナルファンモデルが充実してきた夏以降も好調を維持して、街の期待に応え続けている。
続いて6月10日22時に販売解禁となったGTX 1070も税込み6万円前後で好発進。こちらは初回からオリジナルクーラーモデルが複数見られ、潤沢化するまでのスパンも短かった。その後、ミドルレンジ上位で「VR Ready」としてはエントリーとなる「GeForce GTX 1060」も7月19日22時に税込み4万円前後で登場。いずれも複数ショップが深夜販売イベントが実施している。某ショップは「今年は新OSや主流CPUの世代交代などがないですからね。注目されているGeForce 10シリーズで少しでも盛り上げたいんです」と話していた。
GeForce GTX 1060は、その後8月中旬にはメモリ容量を半分の3GBにした税込み3万円前後の下位バージョンが加わったり、DP端子の1つ減らしてHDMI端子を2基並べた“VR仕様”のバージョンが話題になったりもしたが、VR用の主流はやはりGTX 1080/1070であり続けている。
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