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» 2017年04月11日 09時30分 公開

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:4月11日に配信開始 「Windows 10 Creators Update」でPCはこう変わる (2/6)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

OS標準のペイントアプリが3D対応

 ここまでは主に「コンテンツを楽しむ」うえでのWindows Mixed Realityの機能だが、Creators Updateでは「作る楽しみ」を強化する仕組みも備えている。それが同アップデートで標準搭載される「ペイント3D」だ。

 ペイント3Dは、長らくWindows標準のペイントツールとして提供されてきた「ペイント」を置き換えるアプリとなる。マウスに加えて、ペンやタッチパネルの操作で、簡単に3Dオブジェクトの描画や加工が可能だ。Microsoftは、作成した3Dコンテンツをオンラインで共有できるコミュニティー「Remix 3D」を用意している。

 また、ペイント3Dで作成した3Dコンテンツは他のツールでも活用でき、PowerPointの資料に貼り付けて動かして見せたり、FacebookなどのSNSで拡散したりといった機能にも対応する。もちろん、Windows Mixed Reality対応デバイスで体験することもできる。

 実際に使ってみると分かるが、ペイント3Dは従来のペイントとは全く異なる操作感になっている。最初は操作に戸惑うかもしれないが、単純にペイントアプリとして2Dの加工を行うぶんにはそれほど複雑な操作を要求されない。3Dオブジェクトの扱いはそれなりに習熟が必要だが、サンプルが幾つか用意されているほか、Remix 3Dからダウンロードして加工できるので、操作のハードルは以前より下がっている。

 今後、Windows Mixed Reality対応デバイスの正式リリースを経て、3Dオブジェクトや空間加工が可能なアプリが多数登場してくるだろう。

Paint 3D 1 「ペイント3D」の起動画面。
Paint 3D 2 人物や動物などの3Dモデルがあらかじめ用意されている。より凝った3DオブジェクトをRemix 3Dからダウンロードしてくることも可能だ

ゲーム対応の強化

 Creators Updateではゲーム対応が強化された。主なポイントは2つあり、1つは「ゲームストリーミング」を想定した機能の導入と強化で、もう1つが「ゲームモード」だ。

 昨今はゲームの楽しみ方として、他人のプレイ動画を視聴して楽しんだり、あるいは自身のプレイ動画を共有して他人に楽しんでもらったり、といった仕組みが広がっている。特にFPS(First Person Shooter)と呼ばれる本人視点で進行するアクションゲームでは、プレイ画面だけでなくプレイヤー本人を含む風景を中継して遊ぶ「Twitch」のようなサービスが人気を博している状況だ。

 Microsoftは「Beam」というゲーム中継サービスを傘下に収めており、このBeamを使ってゲーム配信や共有を行う仕組みがCreators Updateには実装されている。

 Windows 10の「設定」アプリの中にXboxアイコンの「ゲーム」という項目が追加され、ここでゲーム関連の設定がまとめて行える。「ゲームバー」の機能を有効にすると、ゲームプレイの録画や配信といった操作を行うゲームバーが「Windows」+「G」のショートカットキーで呼び出せるようになり、Windowsの標準機能としてBeamによるライブ配信が利用可能だ。

settings Creators Updateの「設定」アプリ画面。Xboxロゴを用いた「ゲーム」アイコンがある
Game Bar ゲームバーの起動設定。何かしらアプリと連動しており、アプリ起動時に「Windows」+「G」のショートカットを実行すると、ゲームバーと当該のアプリを結び付けるかの確認をしてくる

 このゲームバーとともに実装されたのが「ゲームモード」だ。

 ハードウェアのパフォーマンスをギリギリまで利用できるゲーム専用機などとは異なり、PCは汎用(はんよう)アプリケーションの動作を想定したマルチタスク動作のシステムとなる。そのため、ゲームの動作に必要な性能を必ずしも最適な形で提供できるわけではない。そこでゲームモードでは機能が有効化されると、必要なリソースをゲームの動作に割り振る形で最適化を行い、スムーズで快適なゲームプレイ環境を提供する。

 Win32とUWP(Universal Windows Platform)の両タイプのゲームアプリをサポートする一方で、機能が有効なのはMicrosoftが対応を表明しているゲームに限られる。これはゲームごとのカスタム設定があらかじめプリセットで提供されており、これを順次切り替える方式を採用しているためとみられる。

 今後も対応タイトルを順次増やす意向をMicrosoftでは表明しているが、当面は比較的メジャータイトル中心の機能となりそうだ。

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