4月11日に配信開始 「Windows 10 Creators Update」でPCはこう変わる鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(4/6 ページ)

» 2017年04月11日 09時30分 公開

セットアップの利便性を向上

 新規にCreators Update以降のWindows 10搭載PCを導入したユーザーでなければ縁遠い話だが、「Windows 10にようこそ!」でおなじみの「OOBE(Out-of-box Experience)」が大きく変化しているのもCreators Updateの特徴だ。OOBEとはその名の通り、ユーザーがPCを箱から取り出したばかりの状態で提供される体験のことを指す。

 セットアップに関するフローが大きく変化しているほか、各種プライバシー設定をこのOOBE画面で行えるなど、「先に適当に項目を選択しておいて、後でWindows利用開始後に細かく設定を変更する」といったことをしなくても、ある程度必要な設定を済ませてしまえる点が大きい。

 またセットアップについてもCortanaの音声ガイドが導入されており、音声コマンドによる対話インタフェースでの設定も可能だ。一説によれば、これは従来のPCユーザーだけでなく、今後Windowsを採用するさまざまなデバイスの利用を想定し、MicrosoftがOOBEのユーザー体験を大きく変えていこうとしている現れだといい、その将来が非常に楽しみでもある。

プライバシー設定の透明化

 2015年7月にWindows 7/8.1からWindows 10への無料アップグレードが開始されたとき、旧OSを使い続けるユーザーはその理由として「アップグレードで動かなくなるソフトウェアやハードウェアがあること」や、「既に現状の組み合わせで満足しているので、アップグレードが面倒」といった事情を挙げていた。

 さらに、「Windows 10にはプライバシー上の懸念があるから」といった声も少なくなかったのを記憶している。Windows 10はユーザーやマシンの行動データを過剰に収集している傾向があるといい、これらを設定アプリで可能な限りオフにすることを推奨する記事が同OSのリリース初期には多く出回っていた。

 これに対し、Windowsの開発責任者であるテリー・マイヤーソン氏は、自らWindowsの公式ブログでCreators Updateにおける「プライバシー設定の透明化」を約束している。

 実際にCreators Updateではユーザー個人の行動に関わる情報の収集について、オンとオフを一律制御できるページが設定アプリに用意され、大幅にシンプル化と透明化が図られた。前述した通り、OOBEのタイミングでこの設定を変更することも可能で、MicrosoftとしてはWindows 10でのプライバシー上の懸念に大きな関心を持っていることを示す狙いがある。

privacy settings Creators Updateでは、OOBEのタイミングでプライバシー設定をまとめて行うことも可能だ

 この設定のシンプル化は、Creators Updateの正式リリース前に開発中のWindows 10 Insider Previewビルドに組み込まれ、Windows Insider Programの参加者はいち早く試すことが可能だったが、同時にある懸念も呼び起こすこととなった。

 位置情報など多くのプライバシーオプションは「オフ」とすることが可能なのに対し、マシンの診断(Diagnostics)については「完全(Full)」から「基本(Basic)」へと変更することしかできない。つまり「全部ではないが一部の情報は収集する」ということで、この「一部」が何を意味するのかが分からず、「ユーザーが抱いている本来の疑問に答えていない」という批判が生じたのだ。

 MicrosoftはWindowsの稼働情報を収集し、製品の改善や次期製品の開発に応用する「テレメトリー(Telemetry)」という手法を以前から用いており、今回もその一環と考えられているが、Basicの中身については謎に包まれていた。

 この疑問に回答すべく、米Microsoftのブライアン・リッチ氏はTechNetの投稿でDiagnosticsで収集されるデータの一覧と、Creators Updateで設定をBasicにした場合に収集されるデータの詳細を公開した。

 かなりの情報量があるため読み込むのには時間がかかるが、基本的にはマシンクラッシュなどのイベントにおけるマシンの状態情報を取得し、その原因を特定するためにMicrosoftに送信が行われていると考えてよいだろう。

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