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» 2017年04月11日 09時30分 公開

4月11日に配信開始 「Windows 10 Creators Update」でPCはこう変わる鈴木淳也の「Windowsフロントライン」(1/6 ページ)

いよいよ一般ユーザー向けの配信が始まる「Windows 10 Creators Update」。主な変更点をまとめた。

 Windows 10の大型アップデート「Creators Update」が、2017年4月11日に一般ユーザーへ配信される。前回までの大型アップデートと同様、4月11日から順次配信が行われるため、実際にユーザーの手元へCreators Updateの更新案内が届くまで、多少のタイムラグがあることに注意したい。

 いち早くCreators Updateを利用したい場合、ユーザーが手動操作で「Update Assistant」をダウンロードしてインストールすることも可能だ。ただし、手動操作でアップデートできたとしても、そのデバイスのメーカーによる検証は完了しておらず、動作に不具合を抱えている可能性もある。この辺りは自己責任だ。

 今回は一般向けの配信開始に伴い、2016年夏から開発が続いてきたCreators Updateの新機能や変更点をまとめる。

Creators Update 「Windows 10 Creators Update」のバージョンは「1703」となる

3D環境の「Windows Mixed Reality」に対応

 今現在のユーザーにはほとんど関係しないが、近い将来重要になるCreators Update最大の特徴がある。それは「Windows Mixed Reality」に対応することだ。

 Windows Mixed Realityはかつて「Windows Holographic」という名称で呼ばれていたもので、2016年8月に米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されたIntelの開発者向けイベント「Intel Developers Forum(IDF)」で初めて発表された。

 Microsoftは3Dの世界を展開するにあたって、「Virtual Reality:VR(仮想現実)」と「Augmented Reality:AR(拡張現実)」の中間にあたる「Mixed Reality:MR(複合現実)」を提唱している。このコンセプトを実現するデバイスとして、専用のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)で現実空間に3Dグラフィックスを重ねて映し出すことで、ユーザーに新しいMRの体験を提供する「Microsoft HoloLens」を発売した。

 HoloLensそのものはHMD内部にWindows PCに相当する機能を内蔵した「スタンドアロン」で動作するデバイスであり、この点がエンドユーザー向けに販売されているVR HMD製品(ハイスペックなPCや据え置きゲーム機に接続して利用)と大きく異なる。別途PCにケーブルをつなぐ必要がなく、スタンドアロンで動作するのは大きなメリットだが、現状では動作時間が短いという難点もある。

 また、HoloLensはデバイス単体で30万円以上と高価だ。こうした特徴から、MicrosoftはHoloLensを開発用デバイス兼特定用途向けデバイスと位置付け、同社が提唱するMRの世界の拡大とプロモーション的な役割を持たせることにした。

HoloLens Microsoftが提唱するMRの世界を実現するデバイス「HoloLens」

 一方で、VRを実現するデバイスとしては、現在Facebook傘下にあるOculusの「Oculus Rift」を皮切りに、スマートフォンをVR HMDとして利用できるSamsungの「Gear VR」やGoogleの「Daydream」、ソニー(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)の「PlayStation VR」など、一般ユーザーが10万円以下ないしはそれこそ数万円程度の投資で手軽にVRの世界を楽しめる環境が整いつつある。

 こうしたVR HMDのトレンドに対するMicrosoftの回答がWindows Mixed Realityであり、メインストリームクラスのPCと最低価格299ドルのWindows Mixed Reality対応HMDを組み合わせることで、低予算でVRもしくはMRの世界を楽しめるようになるという。

 このWindows Mixed Realityを楽しむための必要条件が「Windows 10がCreators Update以降のバージョンであること」となる。Windows Mixed Reality対応デバイスの登場は2017年前半を見込んでおり、この時点で利用可能なWindows 10の最新版であるCreators Updateを導入しておく必要があるということだ。

Windows Mixed Reality HMD Windows Mixed Reality対応のHMDは、HP、Dell、Lenovo、ASUS、Acerといったメーカーが開発を表明している

 注意点としては、Windows Mixed Realityを利用するうえでのPCハードウェアの最低スペック要件が、当初Microsoftが提示していたものから上がっていることが挙げられる。下記は2016年11月にWindows Insider Programで配信された「Build 14971」で「Windows Holographic First Run」アプリを実行した際に表示されるスペックだ。

  • CPU:4コア以上
  • メモリ:4GB
  • GPU:DirectX 12以降対応
  • USB:3.0以上を推奨
  • 空きストレージ容量:1GB

 これが2016年12月に中国の深センで開催された開発者向けイベント「WinHEC 2016 Shenzhen」では、より詳細に表記されたうえで変更が加えられている。特に注目点はメモリ容量とストレージの空き容量が増えたことで、プロセッサも比較的最新のもの(Skylake以降)が推奨されている。

  • CPU(ノートPC):Hyper-Threading対応デュアルコアIntel Mobile Core i5(6200Uなど)、AMD Mobile CPU
  • CPU(デスクトップPC):Hyper-Threading対応デュアルコアIntel Desktop Core i3(6100など)、AMD FX4350 Quad-Core相当
  • メモリ:8GB
  • GPU(ノートPC):NVIDIA GTX 965M、AMD RX 460(2GB)またはDX12対応以上のGPU
  • GPU(デスクトップPC):NVIDIA GTX 960/1050、AMD Radeon RX 460(2GB)相当以上
  • 接続性:HDMI 1.4 for 60Hz HMDまたはHDMI 2.0/DisplayPort for 90Hz HMD
  • USB:USB 3.0 Type-AまたはDisplayPort Alternate Mode対応のUSB 3.1 Type-C
  • 空きストレージ容量:10GB
  • Bluetooth:Bluetooth 4.0(アクセサリー用)

 なお、これらはあくまで現時点でのスペック要件にすぎず、実際にWindows Mixed Reality対応デバイス(VR HMD)と、これらの利用を想定した2017年後半のホリデーシーズン商戦(年末商戦)向けに投入されるメーカー製PCでは、「よりモダンな構成」が推奨されている。

 具体的には、内蔵GPUの性能が強化されたIntelのKaby Lakeプロセッサ(第7世代Core)を推奨しているほか、内蔵GPUのIntel HD Graphics 620(GT2)とそれで要求されるデュアルチャンネルメモリの対応など、外部GPUを必要としない構成が示されている。

 恐らくコスト的には2017年ホリデーシーズン商戦向けモデルのほうが安く、「Windows Mixed Realityをより多くのPCに広げたい」というMicrosoftの考えを反映したものとなっている。

Windows Mixed Reality spec Microsoftが2017年のホリデーシーズン商戦向けで想定するWindows Mixed Reality対応PCの最低スペック要件

 なお、新デバイス対応という点では「USB Audio Class 2.0」もCreators Updateでサポートした。

 従来のUSB Audio Class 1.0は96kHz/24ビットのステレオ音声に対応していたが、USB Audio Class 2.0は192kHz/24ビットやハイレゾマルチチャンネル音声に対応する。つまり、最近のUSB DACなどが対応するUSB Audio Class 2.0が、OS標準のドライバでサポートされるというわけだ。

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