RAW現像もVRも! 広色域の15.6型液晶を搭載したクリエイター向けノートPC「DAIV-NG5720S1-SH2」徹底検証(2/2 ページ)

» 2017年04月12日 19時33分 公開
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処理能力は高くゲーム用途にも使えるレベル

 ここからはベンチマークテストを使って性能を検証していく。本製品の仕様をまとめておくと、CPUはクアッドコアのCore i7-7700HQ、メモリはPC4-19200 DDR4 8GB、GPUはPascalアーキテクチャのGeForce GTX 1060。それに加えてCPU内蔵Intel HD Graphics 630のハイブリッド構成になっている。通常は自動選択となっており、3D性能などを必要としないアプリケーションの処理ではIntel HD Graphics 630を使用する構成になっている。

 タスクトレイに常駐しているCONTROL CENTERから設定することによりGPUをGeForce GTX 1060側に固定できるGPU Switch機能が用意されている。今回のテストでは、特に指定がない場合はGeForce GTX 1060の固定状態で計測している。システムストレージはSSDにはM.2 SSD(容量256GB)が使用されており、接続方式はSerialATA 3.0となっている。OSはWindows 10 Home(64bit版)となっている。

GPU切り替えはタスクトレイに常駐しているCONTROL CENTERから設定する。ゲーミングの中にあるGPU切り替えてあ部分を「ディスクリート」に設定すればOK。設定後はシステムの再起動が必要になる

 最初はレンタリング処理でCPU性能を計測する「CINEBENCH R15」の結果から。CPUで736(cb)、シングルコア時で162(cb)となっている。先日紹介した同社のDAIV-NG4500E1-S2と同じCPUだけあり、数値はほぼ同じレベルになっている。

CINEBENCH R15のスコア

 次にシステムの総合性能を測るPC Mark 8の結果を見てみる。結果はHomeが4250、Creativeが6679、Workが4545となった。全体的にな性能はミドルレンジクラスのデスクトップに匹敵するものだ。参考用にGPUをGeForce GTX 1060とIntel HD Graphics 630を自動選択するハイブリッドグラフィックスモードで、Creativeを計測している。結果は4991と低い数字で、GPUを固定設定する効果がハッキリと出ている。

PCMark 8 HomeとPCMark Workの結果

PCMark 8 Creativeと同ハイブリッドモードの結果

 続いて3DMarkの結果を見てみよう。Fire Strike系のテストは、高解像度のFire Strike Ultraが2761、Fire Strike Extremeが5352、Fire Strikeが10207という結果になった。DirectX 10相当のグラフィックス性能を計測するSky Diverでは25643、Cloud Gateが26375、Ice Stormが136247となっている。GeForce GTX 1060の動作クロックが高めに設定されていることもあり全体的な成績は良好だ。

左からFire Strike Ultra、Fire Strike Extreme、FireStrikeの結果

左からTime Spy、Sky Diver、Cloud Gateの結果

 次にファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマークを計測してみた。フルスクリーンのDirectX 11モード「最高品質(解像度1920×1080ピクセル)」という設定で、固定状態のスコアは11571で「非常に快適」という結果になった。

ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルドベンチマークの結果

 同じくゲームベンチであるドラゴンクエストX ベンチマークソフトも計測している。こちらもファイナルファンタジーより負荷の軽いタイトルであることから最高画質の設定にしても「すごく快適」の結果が出ている。

ドラゴンクエストX ベンチマークの結果

 本製品は「VR Ready」に対応している。そこでVRシステム「SteamVR」向けのベンチマークテスト「SteamVR Performance Test」も計測した。詳細を見ると平均忠実度は6.9(高い)で、グラフを見ても高い以上の数値で安定していることが分かる。フレームレートの要求水準である90fpsを下回っていることもなく安定した成績になっている。

SteamVR Performance Testの結果

 最後にストレージ性能のテストを行うCrystalDiskMarkの数値だ。本製品はシステムストレージにSSD、データストレージにHDDを搭載したデュアルストレージ構成となっている。両方とも接続方式はSATA 3.0だ。テスト結果は、SSD側のシーケンシャルリードが558.3MB/秒、ライトは336.4MB/秒という結果になっている。SATA接続の中では平均的な性能だ。HDD側はシーケンシャルリードは118.5MB/秒、ライトは115.9MB/秒という結果だった。5400rpmのHDDとしては十分な性能と言える。

CrystalDiskMark 5.2.1の結果

 今回試用して感じたのはやはり液晶品質の高さだ。クリエイターでなくても写真現像や加工などの過程で色味の正確性が気になることが多い。自分のイメージとズレが少ないのはありがたい。

 また、ここまでのベンチ結果からも分かるように、性能面でも十分以上の性能を持っている。本来の用途とは異なるが、ゲーミングPCとしても十分な実力だ。機能と性能を考えると、コストパフォーマンスは非常に高い。16万4800円(税別)という価格帯の中で考え抜かれた構成になっていることが分かる。


 なお、DAIV-NG5720シリーズのBTOメニューは、メモリ容量やストレージが中心で、CPUやGPUに違いはない。いずれもバランスの取れた構成なので、下手にカスタマイズをするよりはベースモデルの中から最適なものを選んだほうが手っ取り早いだろう。

マウスコンピューター/G-Tune

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