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NokiaスマホがAndroid+ZEISSカメラで本格復活する?ITはみ出しコラム

» 2017年07月09日 06時00分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 HMD GlobalとZEISSがスマートフォンの画像技術に関する独占的提携を結びました

 これではピンと来ないかもしれませんが、フィンランドのHMD GlobalはNokiaブランドを保有する携帯ベンチャー、ドイツのZEISSはCarl Zeiss傘下の光学技術企業です。つまり、NokiaブランドのAndroidスマートフォンにZEISSのカメラ技術がのっかる(帰ってくる)ということです。

 HMD Globalというのは、元Nokiaの人たちがNokia愛が募るあまり作った「Nokiaブランドの端末を再び世界に」という目標を持った企業です。今はネットワーク+ライセンス企業になったNokia本体公認で、Nokiaの公式サイトにはHMD GlobalのNokiaブランド端末のページがあります。

nokia 1

 NokiaとZEISSのコラボは、2006年発売のSymbian端末「N95」から始まり、Windows Phone(今はWindows 10 Mobile)搭載の「Lumia」シリーズでも超高画素CCDの「PureView」カメラを採用していました。

 ZEISSカメラ搭載の新しいNokia端末(今度はAndroid端末)がいつごろ、どのマーケットで発売になるかはまだ分かりませんが、もしかしたら日本でも売ってくれるかもしれません。ちなみに、HMD Globalのアルト・ヌメラCEOはMicrosoftにいたころ、アジアのマーケティングも担当していました。

 思えば、Nokiaの携帯電話は数奇な運命をたどりました。

 Nokiaというブランドには不思議な魅力があります。いわゆるフィーチャーフォンと呼ばれていた携帯電話時代に一世を風靡し、ユニークなデザインの端末や使いやすさで親しまれていました。日本でも愛用していた方、そうでなくても販売していたことを覚えている方は、まだまだいらっしゃるんじゃないでしょうか。

nokia 2 2003年に日本でも発売された「Nokia 7600」。リーフ型のデザインが斬新でした

 スマートフォン時代に入り、OSとしてMicrosoft(Windows Phone)を選んでしまったのが悲劇の始まり。Nokiaの使いやすさ、北欧らしいかっこいいデザインをもってしても、iPhoneとAndroidスマートフォンとの戦いに勝つことはできませんでした。

nokia 3 Windows Phone 8.1搭載の「Nokia Lumia 930」

 しかも、Microsoftは2014年にNokiaの携帯部門を買収した揚げ句、2015年に約1万2500人をリストラし、ハイエンド端末から撤退して同部門が発表したAndroid搭載「Nokia X」を中止させました。

 一連の流れは、Microsoft前CEOのスティーブ・バルマーさんとNokiaから出戻ったスティーブン・エロップさんの見込み違い、そして往生際の悪さのせいだと思います。また別の見方をすれば、バルマーさんからCEOを引き継いだサティア・ナデラさんの英断とも言えます。元Nokiaの従業員はさぞ無念だったでしょう。

 ヌメラさんは、この大リストラの対象者にはなりませんでしたが、2016年12月にナデラさんが株主総会でモバイル戦略を説明した後、Microsoftを退社しました。その1カ月後にHMD Globalを立ち上げています。多分しばらく前から、昔の志ある仲間に声をかけていたんでしょう。

 HMD GlobalはNokiaと10年のライセンス契約を結びました。同時にアジア企業と共同でMicrosoftからフィーチャーフォン事業を買収し、これをスマートフォン事業が軌道に乗るまでの収入源としながら、2017年にはAndroid 7 Nougat搭載スマートフォン「Nokia 6」などを中国で発売しています。これからグローバルに頑張るつもりです。

nokia 4 2017年の2月、MWC(Mobile World Congress)でNokia愛を語るヌメラCEO

 かつてはCarl Zeiss搭載というだけで「おお」と思ったスマートフォンも、今ではiPhoneをはじめとする一連の端末に搭載されるようになったデュアルカメラや、HuaweiのLeicaコラボなど、カメラの高機能は当たり前の時代です。

 ピュア(スキンとかのせていない)なAndroidとZEISSのカメラ、そして北欧デザインのNokiaブランドがどこまでシェアを獲れるかは未知数ですが、日本で発売になったら私は買っちゃうかもしれません。

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