AMDがこのようなアグレッシブなロードマップを立てられるようになったのは、CPUコアやGPUなどの柔軟な組み合わせを可能にしたインターコネクト技術である「Infinity Fablic」の確立と、Intelの10nmプロセスの立ち上げがもたついている間に、GLOBAL FOUNDRIESなどのファブのプロセス進化が順調に進んできていることも挙げられる。
AMDで技術開発を統括するマーク・ペーパーマスター上級副社長兼CTOは、第2世代のRyzenに採用される12LPプロセスでは、現行の14LPPプロセスに比べて10%以上のパフォーマンス向上が見込まれる上、消費電力あたりのパフォーマンスでも性能向上が望めると説明する。また、ペーパーマスター氏は、Zen2の設計はすでに完成されており、数々の性能向上が果たされているということも明らかにした。
AMDはまた、機械学習市場においても、さらに積極的な展開を図っていく。同社は、TensorFlowやCaffe2などのフレームワーク対応を進めるとともに、機械学習インフラストラクチャの整備を進めることで、先行するNVIDIAとの差を縮め、データセンター市場などへの採用を増やしていきたい考えも示した。AMDは「2017年を最高の年」と表現してきた。そして、スー氏は、2018年は「さらによい年にする」と、同社のロードマップに自信をのぞかせた。
なお、ペーパーマスター氏は、CPUのぜい弱性問題についても言及し、AMD製品については、マイクロアーキテクチャの違いから、ぜい弱性問題が影響することは“ほぼ”ゼロであるとも説明した。
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