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» 2018年07月18日 06時00分 公開

牧ノブユキの「ワークアラウンド」:国内クラウドファンディングで広がる海外ガジェット販売 そのリスクを考える (2/2)

[牧ノブユキ,ITmedia]
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業者側にはメリットだらけ、しかしユーザー側にとっては?

 以上のように、海外製品の取り売りを行う業者にとっては、クラウドファンディングの利用はメリットばかりで、デメリットはほとんどない。クラウドファンディングサイトを運営する側も、売れる品が増えれば文句のあろうはずがなく、今後こうしたスタイルはさらに増えると考えられる。

 一方で、その参入障壁の低さから、「技適」などの認証がないガジェット製品をうっかり売ってしまうような、対応が未熟な業者が参入してくる懸念はある。また過去に起こした製品未着などのトラブルにより、社名を前面に出してビジネスを行うのが難しくなった業者にとっても、格好の隠れみのとなりうる点には、注意する必要がある。

 ユーザーにできる自衛策は、せいぜい業者の代表者名で検索して、過去にトラブルを起こしていないかチェックするくらいだ。過去にクラウドファンディングの実績があっても、資金繰りは自転車操業で、気付いたときには連絡が取れず、となるケースも考えられるので、実績があるからといってイコール問題なしとはならないのも、難しい。

 これらのリスクを総合的に勘案すると、クラウドファンディングにおける海外製品の取り売りビジネスは、業者にはメリットがあっても、ユーザーにとってはあまりメリットはない。確かに購入のハードルが下がるのは利点だが、海外クラウドファンディングのような「やむを得ない発売中止」とは違ったリスクがあり、大規模な詐欺事件はいつ起こってもおかしくないのが現状だ。

 実際のところ、コストがかかる技適の取得など、正当な目的でクラウドファンディングを利用している業者もいるので、全てが危険と決めつけられないのも問題をややこしくしている。もし自分自身に、海外の元サイトから購入するスキルがなく、やむを得ずこうした国内クラウドファンディングサイトを経由して海外製品を買う場合、リスクの存在は十分に考慮しておいた方がよいだろう。

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