3DMarkはハイエンド環境ということでSkyDiver以上を見ていく。Overallで見るとSkyDiverで差がある他はほぼ同スコアだ。Graphicsスコアも同様。Physics/CPUテストでは、それまでのグラフから挙動がおかしかったSkyDiverを除き、やや負荷の低いFireStrike系テストで大きめのリードが見られた。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークも、低解像度中心に1950Xとの差が大きい。低解像度ではGPUに余裕が生まれ、CPUなどその他の部分にボトルネックが生じやすくなるが、そこでCPUパフォーマンスがより高い2950Xがリードを広げているように見える。
なお、パフォーマンス的には3840×2160ピクセルでは「やや快適」、2560×1440ピクセルでは「快適」、1920×1080ピクセル以下は「とても快適」となった。ゲームエンジン次第ではあるが、このようにCPUパフォーマンスがゲーミングパフォーマンスに与える影響も大きい。特にゲームの場合は32コアまで使い切らないことが多く、16コアの本製品でも十分だろう。また、Precision Boost 2が効くため、この点でも魅力的だ。
最後にSandraでメモリの挙動を見ておきたい。メモリ帯域についてはDDR4-2666対DDR4-2933の比較となる。ここはおおむねクロック差通りの結果だ。メモリシーテストはグローバルが3パターン、命令/コードが3パターンの6つ計測しているが、どれも2950Xの方が低レイテンシという結果が出た。
よく見れば、グラフ上では差がつきづらい2Kb〜4MBでもしっかり2950Xの方が低レイテンシだ。こうしたクロックの向上、低レイテンシもあって、キャッシュ・メモリテストもほぼ2950Xが上回っている。
今回は、主要なベンチマークのみの紹介となったが、Ryzen Threadripper 2950Xは、同じコア・スレッド数の1950Xと比較をしてもかなりリードの見られるパフォーマンスだった。
価格的に1950Xを導入しているユーザーが買い換えるというのは難しいかもしれないが、このパフォーマンスは新規にソケットTR4ハイエンドプラットフォームで組んでみたいと思わせるだけのものがある。メインストリームのソケットAM4などと比べると、組み立てでもでももうひと手間かかる上級者向けだが、チャレンジしてみる価値はありそうだ。
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