インテルが第9世代Coreなど新CPUを解説 国内PCメーカーの未発表製品も展示

» 2018年10月12日 19時48分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 インテルが国内メディア向けに第9世代CoreプロセッサおよびCore X、Xeon W-3175Xプロセッサを披露した。これらの製品は、北米では10月8日の現地「Fall Desktop Launch Event」で発表されたものだ。

 新CPUの概要説明に立ったインテル執行役員 マーケティング本部長の山本専氏は、PCのトレンドと市場動向を解説し、成長分野としてゲーミングPCと映像コンテンツの増加といったニーズに支えられ、(倍率)アンロック対応モデルを中心に売り上げが成長していると紹介した。

トレンドと市場動向。ゲーミングPC、映像コンテンツ制作用PCのニーズから、より高性能なアンロック対応CPUの売り上げが伸びている

 第9世代Coreとして今回発表されているのは、Core i9-9900K、Core 7-9700K、Core i5-9600Kで、いずれも型番末尾に「K」が付くアンロックモデルである。最上位のCore i9-9900Kは8コア・16スレッドと、従来の6コア・12スレッドからさらにコアを増強しており、合わせて量産品のCPUとして初めて5GHzに達したことをアピールした。

 製品説明を行った同社執行役員常務 技術本部 本部長の土岐英秋氏も、この2点が本製品をゲーマー向けとしてアピールする根拠に挙げている。5GHzを実現するために従来製品から変更されたのが、「STIM」の採用だ。

第9世代Coreの概要
プラットフォーム(第9世代Core+Intel Z390)の概要

 STIMは、CPUのダイと、それをカバーするヒートスプレッドの間を埋める素材としてはんだを利用していることを意味する。もともと、Sandy BridgeまでのCPUでははんだが採用されていたが、Ivy Bridge以降は製造がより容易な、いわゆるグリスが用いられてきた。はんだはグリスよりも熱抵抗がより低く、伝導性に優れていると説明。これにより高クロックでの動作が実現できたとする。

STIMの採用によりサーマルヘッドルームを拡大。より高いパフォーマンスを求める用途にメリットをもたらす

 第9世代Coreの機能も説明。まず製造プロセスは14nm++と紹介した。14nmプロセス自体は、Broadwell、Skylakeから数値上同じであるが、同社がハイパースケーリングと呼ぶトランジスタのサイズを縮小するなど改善を重ね、インテルとしては第2世代分の進化を経た14nmプロセスとされる。また、L3キャッシュはコア数(+HTT対応可否)によってスケーリングするため、Core i9-9900Kで16MBとなった。これに合わせてAVX 2にも対応している。

Core i9-9900Kについては、化粧箱もこれまでなかったようなインパクトあるデザインを採用
化粧箱はなかったが、第9世代Core i9のCPUが紹介された
パフォーマンスは前世代比10%〜34%向上、3年前のPC比では37〜97%向上

 また、第9世代Core向けにIntel Z390チップセットも発表、その概要が説明された。第9世代Coreは、既に販売中のIntel 300シリーズチップセットでもサポートされている。

 Intel Z390のメリットとしては、従来のIntel Z370の機能に加え、USB 3.1 Gen2にチップセットとして対応した点と、ギガビット級無線LAN機能のIEEE 802.11ac(Wave 2対応)をチップセットに統合している点だ。こうしたI/O回りの強化を加え、CPUの性能を存分に引き出すチップセットとしてIntel Z390をアピールしている。

Intel Z390チップセットは主にI/Oが強化される。ただし、マザーボードレベルではこれらに加え、回路設計や冷却などでIntel Z370からの向上もある

 もう1つの目玉が28コア・56スレッドに対応するXeon W-3175Xだ。こちらはプロクリエイター向け製品で、ワークステーション用途が期待される。さらにXeonだがアンロック対応と、特殊な立ち位置。L3キャッシュが38.5MB、PCI Expressレーン数は最大68、メモリはDDR4-2666の6チャンネル、ECCやRASに対応するといったスペックも紹介された。

Xeon W-3175Xの概要

 プロシューマーや一般クリエイター向けがCore Xシリーズである。今回の新製品は8〜16コアまで7モデルがラインアップされている。こちらのCore XもSTIMを採用しており、Turbo Boost Max Technology 3.0では最大4.5GHzに達する。

 また、Core Xとあるように、7製品全てアンロック対応で、PCI Expressレーン数が最大68という点も製品のポイントになるだろう。TDPはいずれも165W。拡張命令セットでは、AVX-512をサポートしている。

新しいCore Xシリーズの概要
Core XとXeon(8〜28コア)では、従来のCoreで用いられていたリングバスではなく、インテル メッシュ・アーキテクチャが採用されている
これらの製品をもって、ゲーミング、クリエイティブ、オーバークロック向けに業界をリードするパフォーマンスを提供するとしている
eX.COMPUTERが参考出展したワークステーションモデル。Core i9-9980XE(18コア)を採用するクリエイター向け
iiyama PCのクリエイター向けPC「SENSE∞」。こちらも参考出展だが、Core i9-9980XEを採用
マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」のMASTERPIECE。参考出展だがCore i9-9980XE搭載モデル
マウスコンピューターのクリエイター向けPC「DAIV」。Core i9-9900KをIntel Z370チップセット搭載マザーボードと組み合わせてノートPCのボディーに搭載。近日発売予定
エプソンダイレクトが参考出展したMR8100後継モデル。Core i9-9900K+Intel H370といった構成

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 14型モバイルノートPC「FMV Note U」に新モデル登場 約634gモデルに加えて「ゴジラ-0.0」コラボモデルも (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー