シャープ傘下の東芝クライアントソリューションは1月1日、商号(会社名)を「Dynabook株式会社」に変更した。
商号変更後初となる新製品が、米国・ラスベガスで1月8日(米国太平洋時間)に開幕した「CES 2019」のシャープブースの一角に参考展示されている。
この新機種は、dynabookの30周年記念モデルとして近日中に発表される予定。現時点で分かっていることをいくつか記す。
新機種は13.3型液晶ディスプレイ(タッチ非対応・アンチグレア)するモバイルノートPCだ。
ボディーは軽量化されており、個体差やバッテリー容量によって左右されるがどのような構成でも1kgを切る。説明員によると、CESに展示されている個体は「800gを切っている」そうだ。
単に軽いだけではなく、76cmの高さからの多方面落下テストをクリアするなど、丈夫さにも力を入れた機種でもある。
新機種は第8世代Coreプロセッサを搭載している。
CESに展示されている個体は、キーボードとタッチパッドの操作を無効化されているため詳細は確認できなかったが、「Core i5 8th Gen vPro」のシールを確認できた。恐らく「Core i5-8350U」(4コア8スレッド・1.7G〜3.6GHz)を搭載しているものと思われる。
新機種には赤外線カメラによる顔認証に対応するモデルがあるようだ。
展示されている個体の画面上部には、2つの大きな「穴」が開いている。単にWebカメラを搭載するだけならここまでしなくて良いはずなので、顔認証対応は期待できる。
新機種の本体の左側面には、電源入力端子、USB Type-C端子、HDMI出力端子、イヤフォンマイク端子、microSDXCメモリーカードスロット、右側にはUSB Type-A端子×2とEthernet端子を備えている。
USB Type-C端子は「USB Power Delivery(USB PD)に対応しているようだが、電源供給はあくまでも専用端子から行うことが前提だ。
新機種のCESに展示されている個体は日本語キーボードとなっている。通常、海外展開を想定していて、かつ海外販売を予定している機種であれば、海外の展示会にわざわざ日本語キーボードを搭載した個体を展示しないはず。
その点について説明員に尋ねたところ、新機種はひとまず日本限定モデルとして開発を進めたそうだ。実際、参考展示の説明にはわざわざ「MARKET: Japan(日本市場向け)」と書いてある。
日本市場限定モデルをあえてCESに参考展示したのは、会社としての「Dynabook」の誕生をアピールすることはもちろんだが、軽量モバイルノートPCに対する海外(米国)の人々の反応を見たいという意図もあるようだ。
もしも海外ユーザーからの反応も良好なら、将来的に「米国英語(US)キーボード」「ヨーロッパキーボード」を搭載して海外市場デビューを果たす可能性もある。
先述の通り、この新機種は近日中に正式発表される予定だ。詳細を楽しみに待ちたい。
(取材協力:Consumer Technology Association)
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