Shadow of the Tomb Raiderは、GeForce GTX 1070を超え、GeForce GTX 1070 Tiに4fps未満まで迫っている。これは他のテストでは見られなかった傾向だ。実はGeForce GTX 1660 Tiのホワイトペーパーでは、現在のモダンなゲームタイトルでは、浮動小数点演算の比率が高いと指摘している。
GeForce GTX 1060の場合は整数演算と浮動小数点演算のどちらか一方を実行していたが、GeForce GTX 1660 Tiでは整数演算と浮動小数点演算を並列実行とすることで、1.5倍のパフォーマンス向上を得たと説明している。そしてその例に挙げられているのが、まさにShadow of the Tomb Raiderだ。
もちろん、他のテストでもこの並列処理は効いていると思われるが、NVIDIAが提示したように、Shadow of the Tomb Raiderではこれがビシッと決まったわけである。なお、WQHDの最高画質における52fpsは、まずまずプレイに支障のないレベル。快適さを求めるならば高画質以下か、フルHDならば最高画質でも問題ない。
FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークは、WQHDの標準画質以下あるいはフルHDの高画質以下ならば「快適」評価だ。スコアで見ると、どれもGeForce GTX 1070(ライトOC)の少し下といったあたり。ほぼ同等と考えてよい。GeForce GTX 1060と比べると1つ上の画質でより高いフレームレートが得られる印象だ。
VRMarkでは、負荷の軽いOrange RoomのみGeForce GTX 1070の方が高いスコアだったが、Cyan、Blueといった高負荷のテストならGeForce GTX 1660 Tiの方が上だ。ここはアーキテクチャの違いがスコアに現れたと見てよいだろう。
高負荷時の消費電力に関しては、GeForce GTX 1070などの上位セグメントのGPUと比べると低いが、GeForce GTX 1060と比べると高いといったポジションだ。検証環境のように最小構成に近い組み合わせならば、550〜650Wクラスの電源で十分にまかなえるだろう。
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