「HUAWEI MateBook 13」は、ファーウェイ・ジャパン(以下、ファーウェイ)が3月5日に発表したノートPCだ。13型という、昨今のモバイルPCでは標準サイズといえる液晶ディスプレイを採用したモデルで、「HUAWEI MateBook X Pro」を頂点とする同社のラインアップではスタンダード機に相当する。
MateBook 13はCPUとSSD容量、Microsoft Office Home & Business 2019の有無で全4モデルあり、元も安価なCore i5搭載モデルは税別9万9880円(税込10万7870円)となっている。同社が「2019年は最も力を入れていく製品」というだけに、なかなか意欲的な市場想定価格だ。
ここで取り上げるのはCore i7を搭載した上位モデルで、容量512GBのSSDを搭載しながら税別12万9880円(税込14万378円)とコストパフォーマンスは目を見張るものがある。ライバル機と目される13.3型の液晶ディスプレイを搭載したAppleの新型MacBook Airが、Core i5を搭載した最小構成価格で税別13万4800円(税込14万5584円)、SSDの容量をそろえると税別17万8800円(税込19万3104円)まで跳ね上がることを考えるとなおさらだ。
発売時期はCore i5搭載モデルが3月15日、今回紹介するCore i7搭載モデルが3月下旬となっており、一足早く評価機を入手できたのでベンチマークテストを行った。
詳細なスペックはこちらの記事に譲るが、CPUが4コア8スレッドで動作するIntel第8世代(開発コード名はWhiskey Lake-U)のCore i7-8565U(1.8GHz、最大4.6GHz)、ストレージ容量は512GB SSD(NVMe)という構成だ。下位モデルはCore i5-8265U(1.6GHz、最大3.9GHz)、SSDが256GBに変更されており、8GB(LPDDR3)のメモリやIntel UHD Graphics 620のグラフィックス機能は共通となる。
ボディーのサイズは約286(幅)×211(奥行き)×14.9(高さ)mm、重量は約1.28kgで、容量42Whのバッテリーを内蔵する。バッテリー駆動時間の公称値は、JEITA 2.0で約14.7時間、Web閲覧時で約7.3時間、1080Pのローカル動画連続再生で約10.1時間となっている。
早速、本機の性能を見ていこう。
ベンチマークテストにはFuturemarkの「PCMark 10」と「3DMark」、MAXONの「CINEBENCH R15.0」とリリースされたばかりの「CINEBENCH R20」を使った。ただ、PCMark 10では「Digital Content Creation」の「Rendering and Visualization」テストでエラーが発生してしまったため、測定できた結果のみ取り上げている。
CPU | Core i7-8565U(1.8GHz〜4.6GHz) |
---|---|
コア数 | 4コア8スレッド |
TDP | 15W |
GPU | Intel UHD Graphics 620 |
液晶ディスプレイ | 13型(2160×1440ピクセル) |
メモリ | 8GB(LPDDR3-1866、Samsung K4E6E304EC-ECGC) |
ストレージ | 512GB SSD(Western Digital PC SN720) |
OS | 64bit版Windows 10 Home |
PCMark 10 | v1.1.1739 |
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Extended Score | − |
Essentials Scenario | 8764 |
App Start-up Score | 11899 |
Video Conferencing Test | 7316 |
Web Browsing Score | 7734 |
Productivity Scenario | 7357 |
Spreadsheets Score | 8666 |
Writing Test | 6247 |
Digital Content Creation | − |
Photo Editing Score | 4129 |
Rendering and Visualization Score | − |
Video Editing Score | 4024 |
CINEBENCH R20 | |
CPU | 1408cb |
CINEBENCH R15 | |
CPU | 661cb |
OpenGL | 57.99fps |
CPUに第8世代Core(Whiskey Lake-U)のCore i7を搭載するだけあって、PCMark 10では十分満足できる高いスコアを獲得している。さすがに、グラフィックス機能はCPU統合タイプのためそれなりの値だが、一般のビジネスシーンや2D用途で不満が出ることはまずないだろう。最新のIntel NUCや一昔前のデスクトップPCと比べても遜色のない結果にまとまっている。
CinebenchはR15とR20で単純比較することはできないが、4コア8スレッドのパフォーマンスは発揮されているのが分かる。
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