“スマホのファーウェイ”が作る新モバイルPCはどうだ? MateBook 13の実力を確かめたそのコスパにしびれる(1/2 ページ)

» 2019年03月08日 13時45分 公開

 「HUAWEI MateBook 13」は、ファーウェイ・ジャパン(以下、ファーウェイ)が3月5日に発表したノートPCだ。13型という、昨今のモバイルPCでは標準サイズといえる液晶ディスプレイを採用したモデルで、「HUAWEI MateBook X Pro」を頂点とする同社のラインアップではスタンダード機に相当する。

 MateBook 13はCPUとSSD容量、Microsoft Office Home & Business 2019の有無で全4モデルあり、元も安価なCore i5搭載モデルは税別9万9880円(税込10万7870円)となっている。同社が「2019年は最も力を入れていく製品」というだけに、なかなか意欲的な市場想定価格だ。

MateBook 13 ファーウェイ・ジャパンの新モデル「HUAWEI MateBook 13」

スタンダードなモデルとは思えない高い性能を発揮

 ここで取り上げるのはCore i7を搭載した上位モデルで、容量512GBのSSDを搭載しながら税別12万9880円(税込14万378円)とコストパフォーマンスは目を見張るものがある。ライバル機と目される13.3型の液晶ディスプレイを搭載したAppleの新型MacBook Airが、Core i5を搭載した最小構成価格で税別13万4800円(税込14万5584円)、SSDの容量をそろえると税別17万8800円(税込19万3104円)まで跳ね上がることを考えるとなおさらだ。

 発売時期はCore i5搭載モデルが3月15日、今回紹介するCore i7搭載モデルが3月下旬となっており、一足早く評価機を入手できたのでベンチマークテストを行った。

MateBook 13 2160×1440ピクセル(200ppi、タッチ操作非対応)の13型液晶ディスプレイを搭載する

 詳細なスペックはこちらの記事に譲るが、CPUが4コア8スレッドで動作するIntel第8世代(開発コード名はWhiskey Lake-U)のCore i7-8565U(1.8GHz、最大4.6GHz)、ストレージ容量は512GB SSD(NVMe)という構成だ。下位モデルはCore i5-8265U(1.6GHz、最大3.9GHz)、SSDが256GBに変更されており、8GB(LPDDR3)のメモリやIntel UHD Graphics 620のグラフィックス機能は共通となる。

 ボディーのサイズは約286(幅)×211(奥行き)×14.9(高さ)mm、重量は約1.28kgで、容量42Whのバッテリーを内蔵する。バッテリー駆動時間の公称値は、JEITA 2.0で約14.7時間、Web閲覧時で約7.3時間、1080Pのローカル動画連続再生で約10.1時間となっている。

 早速、本機の性能を見ていこう。

 ベンチマークテストにはFuturemarkの「PCMark 10」と「3DMark」、MAXONの「CINEBENCH R15.0」とリリースされたばかりの「CINEBENCH R20」を使った。ただ、PCMark 10では「Digital Content Creation」の「Rendering and Visualization」テストでエラーが発生してしまったため、測定できた結果のみ取り上げている。

評価機のスペック
CPU Core i7-8565U(1.8GHz〜4.6GHz)
コア数 4コア8スレッド
TDP 15W
GPU Intel UHD Graphics 620
液晶ディスプレイ 13型(2160×1440ピクセル)
メモリ 8GB(LPDDR3-1866、Samsung K4E6E304EC-ECGC)
ストレージ 512GB SSD(Western Digital PC SN720)
OS 64bit版Windows 10 Home

ベンチマークテストの結果
PCMark 10 v1.1.1739
Extended Score
Essentials Scenario 8764
App Start-up Score 11899
Video Conferencing Test 7316
Web Browsing Score 7734
Productivity Scenario 7357
Spreadsheets Score 8666
Writing Test 6247
Digital Content Creation
Photo Editing Score 4129
Rendering and Visualization Score
Video Editing Score 4024
CINEBENCH R20
CPU 1408cb
CINEBENCH R15
CPU 661cb
OpenGL 57.99fps

MateBook 13 3DMarkのTime Spyスコア。CPU内蔵のグラフィックス機能だけにスコアは振るわない

 CPUに第8世代Core(Whiskey Lake-U)のCore i7を搭載するだけあって、PCMark 10では十分満足できる高いスコアを獲得している。さすがに、グラフィックス機能はCPU統合タイプのためそれなりの値だが、一般のビジネスシーンや2D用途で不満が出ることはまずないだろう。最新のIntel NUCや一昔前のデスクトップPCと比べても遜色のない結果にまとまっている。

 CinebenchはR15とR20で単純比較することはできないが、4コア8スレッドのパフォーマンスは発揮されているのが分かる。

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