プロナビ

Microsoftの「2画面折りたたみ型デバイス」と「WCOS」を巡る最新事情:Windowsフロントライン(2/2 ページ)

» 2019年06月25日 07時00分 公開
前のページへ 1|2       

忍び寄る「WCOS」の影

 さて、改めてここで問題となるのは「ModernPC」と呼ばれるキーワードだ。「モダンPC」と呼ばれる表現は近年のMicrosoftが頻繁に用いる表記であり、2019年に台北市で開催された「COMPUTEX TAIPEI 2019」におけるテーマの1つだった。

 同時に、MicrosoftはComputexの基調講演において「Modern OS」という概念にも触れており、「将来のデバイスのOSはこうあるべきだ」という青写真を紹介している。これについてZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏は「“Modern OS”という概念自体があやふやだが、おそらくは2020年に登場すると思われる『WCOS』や『Windows Lite』と何らかのつながりがあるもの」という認識でいるようだ。

 実際のところ、“Lite”自体は重要ではないものの、WCOSを含む新しいWindowsのエコシステムが今後のMicrosoftにとって重要な存在であるというのは、事情通での共通認識だといえる。

COMPUTEX TAIPEI 2019で示された「Modern OS」というキーワード

 前述したモンセ氏のツイートでは「LiteとCentaurusは消滅」と表現されていたものの、それに類するデバイスの話題は(同氏のツイート以前のニュースとはいえ)出続けている。

 例えばThe Vergeのトム・ウォーレン氏はAppleの開発者会議「WWDC 2019」が開催される直前の6月3日のタイミングで「Microsoftが開発中という『2画面折りたたみ型デバイス』に関する最新情報を本誌に語った」という記事を掲出し、Microsoftが情報を小刻みに出し始めているかのような動きを示唆している。

 本当にCentaurusのようなデバイスを準備しているかはともかく、WCOSをベースにしたOSとプラットフォームのブラッシュアップを同社が行っているのは確かなようで、筆者自身も取材過程でそれらしい「内部開発の動き」を何度か耳にしている。

 もう1つの興味深い話題は、こうした変化がすでにWindows Insider Programを通じてWindows 10 Insider Previewとして一般開発者に目に直接見えない形で現れている可能性がある点だ。Neowinが紹介しているが、Microsoftが6月12日にFast Ringユーザーに配信を開始した「Build 18917」について、Blogでの記述等では一切触れられていないものの、MicrosoftがすでにWindows OSにおける“OS”と“シェル”が分離している可能性があることを報告しているユーザーがいるという。

 それによれば、同ビルドには「Shell Update Agent」というコンポーネントが新たに含まれており、“シェル単体”でのアップデートが可能になっている可能性があるという。これが何かすぐに直接的に影響を及ぼすものではないと思うが、“OS”と“シェル”という概念を分離するという思想は「WCOS」と「C-Shell」に通じるものがあり、「何らかの変化がWindowsで起きている可能性がある」と認識するには十分だろう。

 なお、モンセ氏のツイートでも触れられているが、HoloLens上で動作する「Holographic OS」はWCOSのファミリーであることが示唆されている。現状、まだデバイスがリリースされていないため確認する手段は存在しないが、2019年中にリリースが予想される「HoloLens 2」のOSはこのWCOSベースのものが導入されている可能性がある。

 同件について、米MicrosoftのMixed Reality担当コミュニケーションディレクターのグレッグ・サリバン氏に質問してみたところ、具体的な言及を避けた。いずれにせよ、何かMicrosoftの「Intelligent Edge」の世界で興味深い話題が進んでいることは確かなのかもしれない。

2019年中にリリースが見込まれる「HoloLens 2」はどのようなソフトウェアを備えて市場に提供されるのだろうか?
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー