続いて、Build 18947に一般配信を先行されてしまった本来のInsider PreviewであるBuild 18945(20H1)の話題だ。以前に本連載でも紹介したが、Microsoftは「May 2019 Update(1903)」以降のバージョンでCortanaをWindows 10本体の検索機能から分離しており、さらに2020年前半リリースの「20H1」に向けて新しいCortanaアプリをβ版で提供しようとしている。
以前の記事で報じたのは先行してアプリをダウンロードするためのリンクのみが拡散してしまったものだが、今回配信されたBuild 18945ではこのβ版に該当するアプリが含まれた形での正式公開となった。
新Cortanaは、テキストでも音声でもいずれの入力方式にも対応するが、基本的には対話形式の自然言語処理が中核になっている。以前までのWindows 10ではOSの検索機能と合体していたため、いわゆる検索窓のような使い方が多くを占めていたと思われるが、今後は純粋に音声アシスタント的な使い方が中心になると考えられる。
タスクバーにあるCortanaアイコンをクリックするとアプリが起動し、Cortanaに連携されたスキルやアプリのデータを活用してさまざまな受け答えが可能なアシスタントとして機能する。ただし、まだ利用可能なのが従来のCortanaの一部機能にとどまることと、米国ユーザーのみが対象ということで、この機能を利用可能な地域は非常に限られるということだ。
戦略の変化に合わせて、Microsoftがビジネス系製品の名称やブランドを毎年のようにころころと変更するのは今に始まった話ではないが、今回は「Office Online」だ。
同社は7月24日(米国時間)、Web版Officeの名称を従来の「Office Online」から「Office」に変更することを発表した。
現在、Web版Officeには「Word Online」「Excel Online」「PowerPoint Online」の3つがあるが、これらは全てシンプルに「Word」「Excel」「PowerPoint」になる。
本件について説明しているシニア製品マーケティング担当のビル・ドール氏によれば、Officeそのものは既にプラットフォームをまたいで存在しており、特にWebブラウザに限らずアプリを含むあらゆる環境からインライン表示で呼び出しが可能な「Office(Online)」の場合、あえて特定の名称を付与しない方が適しているという。
一方で、「Web版Office」という説明を明記する必要がある場合には今後も「Office for the web」のような表現を使っていくとのこと。なお、今回のリブランディング対象となるのはクライアント製品のみの話で、サーバ向け製品の「Exchange Online」「SharePoint Online」「Project Online」「Office Online Server」などは今後も同じ名称を使用していく。
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