2画面搭載のゲーミングノートPC「OMEN X 2S 15」を試して分かったことWindows 10時代のゲーミングPC選び(3/5 ページ)

» 2019年11月01日 12時00分 公開

普通のゲーミングノートとしてもハイエンド

 OMEN X 2S 15はゲーミングPCなので、当然スペックも強力だ。

 CPUのCore i9-9880Hは、IntelのCPUとしてはメインストリームであるデスクトップ向けとコアとスレッドの数でひけを取らない。定格周波数も2.3GHzとモバイル向けだが、Turbo Boost時は最大4.8GHzと非常に高く、シングルスレッド処理にも強い。メインメモリはDDR4-2666の32GBを備える。

CPU-Zの結果 CPUは8コア16スレッドのCore i9-9880H

 GPUは、先述の通りGeForce RTX 2080 with Max-Q。挙動を見る限り、OMEN X 2S 15ではCPUに統合されたGPU(UHD Graphics 630)は利用していないようだ。

 Max-Qデザインを適用したNVIDIAのGPUは、モバイル向けに消費電力を抑えつつ、性能を最大化するようになっている。OMEN X 2S 15が搭載するGeForce RTX 2080 with Max-Qであれば、性能的には「ほぼGeForce RTX 2080」というイメージだ。

 4K(3840×2160ピクセル)でのゲーミングは、相当軽いものでなければ厳しい。一方、フルHDでのゲーミングなら、「高画質設定」を狙えるだけのパフォーマンスは備えている。

GPU-Zの結果 GPUはNVIDIAのGeForce RTX 2080 with Max-Q。ノートPCへの搭載に最適化されている

 冒頭で述べた通り、OMEN X 2S 15にはエクストリームモデルとエクストリームプラスモデルの2つがある。今回レビューした機材は後者で、ストレージとしてIntel Optane Memory H10(32GB+512GB)を搭載している。

 Optane Memory H10は、Optane Memory(キャッシュに相当)とQLC SSDをSSDを一体化したユニークな製品。エクストリームプラスモデルに搭載されているのは、ラインアップの中位に相当する32GB Optane Memoryと512GB SSDを組み合わせたものとなる。

 「CrystalDiskaMark 6.0.2」でベンチマークテストを実施した所、シーケンシャルリードは毎秒2358.6MB、同ライトは毎秒1315.7MBという結果になった。PCI Express 3.0 x4のNVMe SSDと考えるとそこまで高速ではないが、注目はランダムリード/ライト(4KiB Q1T1)の速度。リードが毎秒115.2MB、ライトが毎秒116.3MBと非常に速い。通常の操作でのレスポンスはすばやく感じられるはずだ。

デバイスマネージャー上の表示 Optane Memory H10(32GB+512GB)は、デバイスマネージャー上で「Intel Optane+477GBSSD」という名称で認識されている
CrystalDiskMark CrystalDiskMark 6.0.2での計測結果。4KiB Q1T1リードの速さに注目したい

 これだけのスペックを備えていれば、他のベンチマークテストの結果も気になる所。順番に見ていこう。

 まず、総合ベンチマークテスト「PCMark 10」でテストをした所、スコアは以下の通りとなった。

  • 総合スコア(通常):6387
  • 総合スコア(Extended):7954
  • Essentials(家庭利用想定):10113
  • Productivity(ビジネス利用想定):8899
  • Digital Content Creation(画像・動画編集想定):9056
  • Gaming:13271

 いずれも、ゲーミングノートPCの中でも高めのスコアが並んでいる。

PCMark 10 PCMark 10(通常テスト)の結果
PCMark 10 Extended PCMark 10 Extendedの結果

 「CINEBENCH R20」によるCPU性能テストでは、CPUスコア(マルチコア)が3564ポイントと、ノートPCとして見ると素晴らしく高性能といえる結果となった。シングルコアのスコアは459ポイントで、こちらも相当に高い。

CINEBENCH R20 CINEBENCH R20の結果

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