USB Type-C端子から電源を入力できるノートPCを得たことで、USB PD対応のモバイルバッテリーが大活躍することになったのだが、外出先でがっつりと作業することが分かっている場合は、1万mAhでは心もとない。モバイルディスプレイの電力も補わなければならないと考えるとなおさらだ。
そんな需要を満たしたのが、Kickstarterで入手した「AlsterPlus」だ(現在は「Mac Perfectストア」で購入できる)。
バッテリーの容量は2万7000mAhと大容量で、最大100Wで給電できるUSB Type-Cポートと最大18Wで給電できるUSB Type-Aポートを2基ずつ搭載している。同時出力できる電力は最大で156Wだ。
AlsterPlusが他の大容量モバイルバッテリーと異なるのは、USBハブとしても機能することだ。電源ボタンの近くにあるUSB Type-C端子とPCを接続すれば、USB Type-AポートをUSB 2.0端子として使えるのだ。USBメモリーを挿してもいいし、まとまった電力が必要なモバイルHDDも接続できる。Prometheus Monitorをつなげれば電源供給はもちろんタッチ操作の信号も伝送できる。
ハブ機能を使っていても、AlsterPlusからPCへの給電は継続する。作業時間と接続機器を同時に増やせるアイテムなのだ。
ここまで、外出先での作業効率の向上に役立つガジェットを紹介してきた。しかし、実際は家で作業することの方が多い。家にこもっていると、血の巡りが悪くなるからか、体調が悪化するし、あちこちが痛くなる。
そこで対症療法的に取り入れたのがヒーティングマット「INKO(インコ)」だ。これもMakuakeのプロジェクトで見つけたものだが、ひかれたのは「インクで温める」というキャッチコピー。「はて、インクで温めるとは?」と気になり、気がついたら夫の分と2枚セットで“応援”していた。
このマットは、銀ナノインクを柔軟性のあるTPU(熱可塑性ポリウレタン)素材のシートに印刷し、そのインクをUSB電源で温めるという仕組みとなっている。印刷面はもう一枚のTPUシートと挟んでいるため、表に出てこず、じかに触れないので、やけどの心配はない。電熱線とは違って面で温めるため、熱ムラが少ないという特徴もある。
温度は最大で47度まで上がる。コントローラーを押すと「レベル5」から1段階ずつ温度が下がっていく。本体の形状はマウスパッドに似ているが、ヒーター機能付きマウスパッドとして使うことはできない。この製品は断熱材を使っておらず、単体では熱損失により暖かさを感じにくいからだ。
単体ではいすと体の間、また膝とブランケットの間など、適切に配置することで効果を最大限に享受できるだろう。腰などに当てておけば、じんわりと体全体が温まり、それなりにやる気が出てくる。
それでも体が冷える、血行が滞り肩こりがひどい、というときに役立つのがVRゴーグル「Oculus Quest」だ。
「なぜVRゴーグルが?」と思われるかもしれないが、Oculus Questでは体を動かすゲームがいくつもリリースされている。特に、発売当初から人気だった(Facebookに買収されてしまった)「Beat Saber」は、音楽に合わせて次から次へと迫ってくるブロックを指示通りにレーザーセイバーで叩き切る音ゲーなのだが、これがなかなかいい運動になる。左手で切らねばいけないブロックが右側に出現したり、その逆もあったりするため、肩の可動域を極限まで使うことになり、血行が促進される。
VR内でレーザーセイバーがブロックに触れると振動がOculus Touch(コントローラー)に伝わり、爽快感も得られる。運動とストレス発散、そして気分転換の“1台3役”だ。
3ゲームほどプレイすると、酸素をたくさん体内に取り入れるからか頭の回転も良くなる。外出のため身なりを整えることなく、室内でウォーキングに近い効果が得られるOculus Questは、まさに2019年のベストバイアイテムといえる。
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