5万円台スト5PCを作る――ハイブリッドストレージ「FuzeDrive(StoreMI)」の性能チェック編:お手軽ゲーミングPCの道(3/3 ページ)

» 2020年04月13日 12時00分 公開
[西川善司,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

パフォーマンスは良好

 今回の5万円台スト5PCに導入した、SSDの素のパフォーマンスをCrystalDiskMark7で計測したところ、以下のようになった。

StoreMI 5万円台スト5PCで使った、シリコンパワー製NVMe SSD 「SP256GBP34A80M28」(256GB)の素のパフォーマンス

 読み出しは毎秒約3.5GB、書き込みは毎秒1.3GBと計測され、公称スペックの読み出し毎秒3.1GB、書き込み毎秒1.1GBを超えるパフォーマンスで、なかなか立派である。

 このSSDと容量2TBのHDD(Seagate WD20EARX)と組み合わせた、FuzeDriveによるハイブリッド環境での計測結果は以下のようになった。

 なお、2GBのRAMキャッシュオフ時とオン時の両方の結果を示す。

StoreMI FuzeDriveによるハイブリッド環境、RAMキャッシュオフ時の計測結果
StoreMI FuzeDriveによるハイブリッド環境、RAMキャッシュオン時の計測結果

 RAMキャッシュオフ時の結果は、おおむねSSDの素のパフォーマンスに近い結果となっているのが見て取れる。なお、この測定はWindows 10セットアップ直後の環境に対してなので、HDDへのアクセス頻度は無に等しいはず。なので、こうした結果になるのも納得である。細かく見ていくと、読み出しパフォーマンスがわずかにSSDの素のパフォーマンスより低いことに気がつく。これはFuzeDriveのソフトウェア制御が介入するためだろうか。

 RAMキャッシュオン時の結果は、読み出し時のパフォーマンスがSSDの素のパフォーマンスに対して2倍〜2.5倍へと跳ね上がっているのが分かる。RAMキャッシュの効果は絶大だ。前述したバイオハザードRE:3の「死んでからのゲーム再スタート」が一瞬で行われることも納得である。

FuzeDriveの運用に際して覚えておきたいTIPS

 申し分のないパフォーマンスのFuzeDrive環境だが、読者の多くは「このFuzeDrive環境、もしSSDやHDDを換装したくなったらどうすればいいの?」という疑問を抱くことだろう

 一応、Enmotusの公式サイトには、FuzeDrive(StoreMI)をアンインストールする手順が公開されており、この手順を踏めば、SSD+HDDのハイブリッド環境が、それぞれの独立したドライブ構成に戻り、これまで使っていたWindows 10環境も元通りになると説明されている。

 ただ今回、筆者が試した感じでは、元に戻らなかった(笑)。このハイブリッドストレージ環境を使い込む前に、セットアップ直後にアンインストールを試したのだが、アンインストール自体は成功するも、その直後の再起動でWindows 10がブートしなくなってしまったのだ(笑)。

 ということは、FuzeDrive(StoreMI)環境を一度構築したら最後、そのままそのシステムが壊れるまで使い続けるしかないのだろうか。

 筆者手持ちのユーティリティーなどで、いろいろ試してみた結果、1つ手立てがあることが判明した。

 それは、アーク情報システムの「HD革命/BackUp Next」を使う方法だ。

 実際に、筆者がFuzeDrive(StoreMI)環境となったWindows 10ブート環境をそのままHD革命/BackUp Nextを用いて別HDDにバックアップを取ってみたところ、ログに「警告あり」はあったものの、うまくバックアップが取得できた。

StoreMI アーク情報システムの「HD革命/BackUp Next」
StoreMI これを用いれば、FuzeDriveで構築したハイブリッドストレージ環境のバックアップを取ることが可能だ

 そのバックアップファイルを用いて、SSDやHDDに復元したところ、普通にその環境を、再起動させることができた。

 HD革命/BackUp Nextによって復元されたFuzeDrive(StoreMI)ベースのWindows 10システムは、FuzeDrive(StoreMI)がインストールされた状態で復元されてはいるものの、ハイブリッドストレージシステムで動作しているわけではない点には留意したい。

 この復元されたFuzeDrive(StoreMI)インストール済みのWindows 10環境から、もう一度、FuzeDrive(StoreMI)ベースのハイブリッドストレージを構築したい場合は、復元したシステムからFuzeDrive(StoreMI)を一旦アンインストールし、再度、FuzeDrive(StoreMI)をインストールし直す必要がある。

StoreMI HD革命/BackUp Nextで取ったバックアップファイルから復元したFuzeDrive(StoreMI)ベースのWindows 10システムに再度、FuzeDrive(StoreMI)をインストールしてハイブリッドストレージの構築ができることを確認しよう

 やや面倒になるが、この手順を覚えておけば、FuzeDrive(StoreMI)ベースで構築したハイブリッドストレージ環境のSSDやHDDのそれぞれを、のちに個別にアップグレードしていくことも可能になる。

StoreMI アンインストール前に、インストールライセンスの返却「Deactive」操作を行う。ライセン返却はFuzeDrive(StoreMI)のアンインストール時にも行える。

 だいぶ長くなったが、このFuzeDrive(StoreMI)はなかなか便利なので、興味のある人は使ってみるといい。

 次回は、この5万円台スト5PCの「ストリートファイターVがちゃんとプレイできるのか」という本題を検証するとともに、「PCとしてのパフォーマンス」などについても見ていく。

※記事初出時、SSDの型番に誤りがありました。おわびして訂正します(2020年4月15日14時20分)


前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月26日 更新
  1. 新型「Mac mini」「Mac Studio」徹底レビュー! ローカルAIはついに“実用域”へ エージェントAIに事務仕事を任せて分かった驚異の進化 (2026年09月22日)
  2. 実売3万9800円でノートPCを3画面化! ソースネクストのデュアル拡張ディスプレイ「DGP-DMD1401」を試す (2026年09月25日)
  3. AndroidとChromeOSが融合した次世代PC「Googlebook」の実機を見てきた ――AI統合で何が変わるのか? (2026年09月25日)
  4. “AIスマホ”としての個性がより鮮明に 望遠カメラ刷新&AI処理が飛躍した「Pixel 11 Pro」 の実力とベンチマーク結果を検証 (2026年09月24日)
  5. なぜ競技用ゲーミングPCは光らない? HPSC久木留所長とマウス軣社長が語るアスリート支援の未来 (2026年09月24日)
  6. ロジクールGの新型マウス「PRO X3 SUPERSTRIKE」や8K対応キーボード「PRO X2 RAPID」を見てきた (2026年09月24日)
  7. QualcommのSnapdragon Xシリーズが「Googlebook」に進出 DellとHPから搭載モデルが登場 (2026年09月24日)
  8. 12インチ「Surface Pro」と13インチ「Surface Laptop」に個人向けの第2世代が登場 Snapdragon X2 Plus搭載でメモリは最大24GBに (2026年09月24日)
  9. フルHD/300Hz駆動で3万円台!? 「GigaCrysta」新モデル&驚きのコンセプト機が並んだアイオーブースを一挙紹介 (2026年09月23日)
  10. 3万円台で充電ケースにディスプレイとAIレコーダー機能を内蔵! Anker「Soundcore Liberty 5 Pro Max」の気になる実力と使い勝手を試す (2026年09月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー