ノートPCなどを使ってWeb会議やビデオ通話をする場合、ミュートせずにキーボードをタイピングすると、「カチャカチャ」と音が入ってしまいスマートさに欠ける。しかし、商談やインタビューなど、記録者自身が会話に参加せざるを得ない場面では、マイクをミュートしづらいこともある。
定番のWeb会議アプリなら、録画機能を標準で備えていることもあるが、「LINE」や「Facebookメッセンジャー」などカジュアルよりなアプリでは自前の録画機能を有していないことが多い。録画機能を備えているアプリでも、サブスクリプションの契約内容によっては録画に一定の制限がかかる場合がある。
そこで活用したいのが、Windows 10が備える「Xbox Game Bar」(以下「ゲームバー」)だ。これをうまく使うと、Web会議の模様を簡単に録画できる。ちょっとした知識として、頭の片隅に置いておくと“いざ”というときに役立つはずだ。
ゲームバーは、バージョンによってユーザーインタフェース(UI)が異なります。この記事は、一部を除き「バージョン5.420.8043.0」(記事掲載時点における最新版)を基に執筆しています。
そもそも、ゲームバーはゲーマーのためのユーティリティーアプリで、先述の通りWindows 10に標準搭載されている。削除してしまった場合は、Microsoft Storeから無料で最新版を再ダウンロードできる。
ゲームバーには「Game DVR(Digital Video Recoder)」というアクティブなアプリの表示内容を録画する機能が付帯している。アプリが再生している音声や、PCに接続したマイクの音声を動画に付加することも可能だ。
その名の通り、Game DVRはゲームプレイを「YouTube」などでアップロード配信するユーザーを想定した機能ではあるが、ゲーム以外のほぼ全てのアプリの録画(と録音)にも利用できる。
ゲームバーは、キーボードでWindowsキーを押しながらGキーを押すと呼び出せる。最新バージョンでは、メインウインドウと幾つかのサブウインドウが表示される。
ゲームバーの各種ウインドウを非表示にしたい場合は、ウインドウ以外の部分をクリックするか、再度Windowsキーを押しながらGキーを押す。ゲームバーのウインドウの中で常に表示したいものがある場合は、ウインドウバーにあるピンのアイコンをクリックして「ピン止め」する。
ピン止めされたウインドウを含め、ゲームバーを使って撮影した静止画や動画には、ゲームバー関連のウインドウは映り込まない(※1)。
(※1)録画中にゲームバー以外の機能を使って撮影した静止画には、ゲームバーのウインドウも映り込む
画面の録画は、録画したいウインドウ(Web会議アプリ)を前面に出してから以下のいずれかの方法で開始する。
録画が始まると、画面上に録画コントローラーが表示される。コントローラーには録画時間の他、録画停止ボタンやマイクミュートボタンが付いている。このコントローラーも、ゲームバーを使って撮影した静止画や動画には映り込まない。
このコントローラーが邪魔な場合は、ゲームバーを表示してから録画コントローラーにマウスポインターを持って行き、表示されたタイトルバーをドラッグすれば移動できる。
録画を終了する際は、以下のいずれかの操作を行う。
動画はMP4形式で録画され、ビデオフォルダ(※2)内の「キャプチャ」フォルダに保存される。ファイル名は、ウインドウのタイトルと録画した時間を組み合わせたものが自動的に付与される組み合わせとなる。
(※2)標準設定ではユーザーフォルダ配下にあります
キーボードショートカットを覚えておくと、ゲームバーを直接表示させずに録画できて便利だ。ショートカットは、自分好みに変更することもできる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.