前置きはこの程度にして、ベンチマークテストを通してGeForce RTX 3080の性能をチェックしていこう。
GeForce RTX 30シリーズはPCI Express 4.0に対応していることから、今回は同規格を利用できるCPU「Ryzen 9 3900XT」(3.8G〜4.7GHz、12コア24スレッド)と「AMD X570チップセット」を搭載するマザーボードを用意してテストを実施した。
比較対象のGPUは、RTX 2080 TiとRTX 2080だ。グラフィックスカードのデバイスドライバーは、テスト版となる「456.16」を利用している。
まず、3Dグラフィックスの描画性能を確認できる定番ベンチマークソフト「3DMark」の結果を確認していこう。今回は、DirectX 12ベースの「Time Spy」シリーズ、DirectX 11ベースの「Fire Strike」シリーズとRTパフォーマンスをチェックする「Port Royale」を実行した。
いずれのテストでも、RTX 3080が最も優れたスコアを記録した。特にTime SpyシリーズとおよびFire Strikeシリーズのテストでは、RTX 2080 Tiと比べて10〜20%程度高いスコアを安定して記録した。2倍以上とまでは行かないまでも、RTX 2080を大きく引き離すパフォーマンスを発揮できている。
レイトレーシングを活用するPort Royaleでは、RTX 3080とそれ以外とのスコア差がより大きく出ている。このベンチマークだけでも、RTX 3080のポテンシャルの高さが垣間見える。
続いて、実際のPCゲームをベースとするベンチマークソフトとして「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を実行した。今回は、描画品質を「最高品質」に設定した上で、フルHD(1920×1080ピクセル)、WQHD(2560×1440ピクセル)、4K(3840×2160ピクセル)の3種類の解像度でチェックした。
このベンチマークにおいては、解像度が高くなるほどスコア差が広がった。GPU性能がボトルネックとなる4K解像度では特に差が目立ち、RTX 3080とRTX 2080との間に40%ほどのスコア差が生じた。
これは注目に値する。
もう1つ、重量級PCゲームをベースとする「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」も試してみた。描画品質は「高画質」で、FF14ベンチマークと同じ3種類の解像度で計測している。
FF14ベンチマークよりも負荷がかかることもあり、FF15ベンチマークではRTX 2080のスコアがフルHDでさえ大きくスコアを落としている。RTX 2080は、発売からちょうど2年ほどたつ。たったの2年で、これだけ大きく性能がアップしたということを目の当たりにすると、技術の進歩に驚くばかりである。
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