それでは、PB60Gをベンチマークにかけスコアや各部の温度をチェックしてみよう。
最初はPCMark 10のExtendedテストで、PCシステムとしての傾向をつかんでおく。Overallのスコアは4874だ。ゲーミングデスクトップPCとして見れば決して高いスコアではないが、エントリーゲーミング向けのGPUであること、もう1つ、CPUの動作クロックが低く抑えられているためだ。とはいえ、どのシナリオも5000ポイントを上回っている。グラフィックスモジュールを採用したことで、Gaming以外のシナリオでもGPUアクセラレーションが効くためだ。この点で幅広い用途において統合GPU機能を使うメインストリームPCよりも高性能と言える。
次に、CPU性能をCINEBENCH R20で確認しておこう。マルチスレッドのCPUテストスコアは1764、シングルスレッドのCPU(Single Core)テストスコアは354だ。ここもクロックが低めの設定である影響が大きく感じられる。また、Core i5-9400TはHyper-Threadingが利用できないため、マルチスレッド側のスコアも伸びが小さい。高度にマルチスレッド化されたアプリケーションよりも、実コア性能が効くアプリケーション向きということが言えるのかもしれない。
続いて、3DMarkによる3Dグラフィックス性能を見ていく。DirectX 11のFire Strikeでは7513、DirectX 12のTime Spyでは3341というスコアだ。
DirectX 11に関しては比較的軽めのタイトルを中心に、中〜高画質が狙える辺りのスコアだが、DirectX 12に関しては荷が重いように感じられる。DirectX 12でもより軽量のNight Raidであれば24343というスコアで、要求スペックがそこまで高くない競技向けタイトルなどであれば、DirectX 12オプションでも楽しめそうといったところだろう。
なお、PCI Express 3.0 x8接続でもスコアを見る限り、帯域不足に陥っている印象はないが、ここはタイトルにもよる。
実タイトルに基づいたゲームベンチマークでは、比較的重いFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマークを行った。フルHDで画質設定を変更してテストを行ったところ、軽量品質では6411(快適)、標準品質では4807(やや快適)、高品質では3367(普通)といった評価だった。
高品質でもプレイできないことはないが、高負荷なシーンではフレームレートが落ち、スムーズさに欠けるシーンが見られる。また、同じGeForce GTX 1650を搭載するPCのスコアと比べた際、特に高品質設定で少し低いスコアになる傾向が見られたが、GPUと言うよりはCPU側(マルチスレッド性能)が要因であるように見える。
より軽量のファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマークでは、フルHD、最高品質で8751(非常に快適)で何ら問題ないレベルだ。フレームレートは59.25fpsだった。このフレームレートは、さらに高性能なCPUを搭載したGeForce GTX 1650搭載PCと比べてむしろ若干高かった。また、STREET FIGHTER V ベンチマークでは、フルHD、最高画質オプションで90.82fpsだった。こちらも快適にプレイできる。
競技性の強いタイトルとして、Tom Clancy's Rainbow Six Siegeを試した。これもフルHD、最高画質プリセットで160fpsだ。もう1つのVALORANTでは、フルHD、画質オプションを最大としても89.83fpsだ。この種のタイトルを遊ぶ上では、何も問題ない。
最後にボディーの発熱を見ていこう。
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