Iris Xe MAX Graphicsは、Tiger Lakeの最上位構成と同じ数のEUを備える。その上で最大稼働クロックを向上しているため、3Dグラフィックス性能もTiger Lake単体時よりも改善する。
今回の説明会では、フルHD(1920×1080ピクセル)で主要なゲームを稼働した際のフレームレートをGeForce MX350を搭載するノートPCと比較していたが、GeForce MX350とほぼ同等か、それを上回るパフォーマンスを実現していることが確認できたという。
ただ、IntelはPCゲーミング用のGPUではある意味で「新人」である。そこで同社は、国内外のゲームメーカーやPCメーカーと協力して、Iris Xe Graphics/Iris Xe MAX Grapicsを搭載するPCにおける動作を最適化し、性能を検証するサポートプログラムを用意した。
日本国内での検証では、以下のゲームメーカーが参加(賛同)している。
また、以下のPCメーカーが検証用PCを提供している。
最近、Intelと競合するAMDがCPU市場やGPU市場おける評価を高めている。とりわけ、最新CPU「第4世代Ryzenプロセッサ」と最新GPU「Radeon RX 6000」シリーズにおいて、AMDは両者の協調動作によるパフォーマンスの高さをアピールしている。
この動きに対して、IntelはCPUやGPUだけではなく、ソフトウェアを含むPCを取り巻くエコシステム全体を協調させてこそのパフォーマンスであるとアピールする構えのようだ。高速なCPUや高速なGPUがあっても、それを生かせるエコシステムがなければ「宝の持ち腐れ」である。エコシステムが最適化されていれば、最速でないCPUやGPUでも“爆速”になりうる――そう言いたいのだろう。
今後、IntelとAMD、あるいはIntelとNVIDIAの「戦い」はどうなっていくのだろうか。行方が楽しみである。
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