「Tiger Lake」×「Iris Xe MAX Graphics」はなぜ速い? インテルが説明(2/2 ページ)

» 2020年11月18日 12時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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1080pゲームのパフォーマンスも良好

 Iris Xe MAX Graphicsは、Tiger Lakeの最上位構成と同じ数のEUを備える。その上で最大稼働クロックを向上しているため、3Dグラフィックス性能もTiger Lake単体時よりも改善する。

 今回の説明会では、フルHD(1920×1080ピクセル)で主要なゲームを稼働した際のフレームレートをGeForce MX350を搭載するノートPCと比較していたが、GeForce MX350とほぼ同等か、それを上回るパフォーマンスを実現していることが確認できたという。

FPS GeForce MX350を搭載するノートPCとのフレームレート比較

 ただ、IntelはPCゲーミング用のGPUではある意味で「新人」である。そこで同社は、国内外のゲームメーカーやPCメーカーと協力して、Iris Xe Graphics/Iris Xe MAX Grapicsを搭載するPCにおける動作を最適化し、性能を検証するサポートプログラムを用意した。

 日本国内での検証では、以下のゲームメーカーが参加(賛同)している。

  • バンダイナムコエンターテインメント
  • カプコン(新規参加)
  • コナミデジタルエンタテインメント
  • コーエーテクモゲームス
  • セガゲームス

 また、以下のPCメーカーが検証用PCを提供している。

  • ASUS JAPAN
  • Dynabook
  • 富士通クライアントコンピューティング
  • 日本HP
  • NECパーソナルコンピュータ
  • ユニットコム(iiyama)
検証プログラム 国内外のゲームメーカーやPCメーカーとして協力して「Iris Xe Graphics 検証サポートプログラム」を提供している
国内ゲームメーカー 検証サポートプログラムに参加している国内ゲームメーカー。最近カプコンも加わったという
国内ゲームタイトル 検証サポートプログラムにパスした国内のゲームタイトル
国内PCメーカー 検証サポートプログラムに参加している国内PCメーカー

PCの性能は「エコシステム」で決まる?

 最近、Intelと競合するAMDがCPU市場やGPU市場おける評価を高めている。とりわけ、最新CPU「第4世代Ryzenプロセッサ」と最新GPU「Radeon RX 6000」シリーズにおいて、AMDは両者の協調動作によるパフォーマンスの高さをアピールしている。

 この動きに対して、IntelはCPUやGPUだけではなく、ソフトウェアを含むPCを取り巻くエコシステム全体を協調させてこそのパフォーマンスであるとアピールする構えのようだ。高速なCPUや高速なGPUがあっても、それを生かせるエコシステムがなければ「宝の持ち腐れ」である。エコシステムが最適化されていれば、最速でないCPUやGPUでも“爆速”になりうる――そう言いたいのだろう。

 今後、IntelとAMD、あるいはIntelとNVIDIAの「戦い」はどうなっていくのだろうか。行方が楽しみである。

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