続いて、実際のゲームにおけるフレームレートも確認しておこう。
まず「レインボーシックス シージ」のゲーム内ベンチマークモードで、平均レートと最小レートをチェックした。画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度でそれぞれのレートを調べた。
平均フレームレートを見る限り、各GPUの序列はこれまでのテストと大きくは変わらない。この作品は負荷の軽い部類に入るが、そのこともありフルHDではGPUごとのパフォーマンス差はそれほど大きくない。
しかし、解像度を上げるに従って、GPUパワーに欠けるRTX 2080が順位を落とし、逆にRTX 3080の優位性が高まっていく。とはいえ、各GPUのパワー差は“順当”に出ており、特筆すべきことはあまりない。
続いて「CONTROL」において一定コースを移動した際のフレームレートを確認しよう。今回は、画質プリセットは“最高”とし、フルHD、WQHD、4Kの3解像度において「FrameView」が表示する平均、最小のレートを記録している。
なお、このタイトルはDXRや「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」にも対応するが、全ての解像度でDXRは無効、DLSSは有効とした。
解像度が高まるほど、RTX 3080のフレームレートが際立つ。それ以外のGPUは順位の変動はなく、序列も崩れない。RTX 3060 TiとRTX 3070の比較では、どの解像度でも安定して13%前後のフレームレート差が出る。一方で、RTX 3060 TiはRTX 2080よりも9〜10%ほど高いレートを記録した。
続いて、DXRを有効にできるタイトルにおけるパフォーマンスを見ていこう。まず、3DMarkのDXRテスト「Port Royal」を実行した。
それぞれのGPUの総合スコアは、非常に明確な差が出ている。RTX 3080がずば抜けたスコアなのはこれまで通りで、以下RTX 3070、RTX 3060 Ti、RTX 2080という順番できれいな階段状のグラフが出来上がる。
リアルタイムレイトレーシング(RT)を有効にした環境においても、RTX 30シリーズとRTX 20シリーズとの間には、パフォーマンス面で「超えられない壁」があると考えても差し支えはないだろう。
実際のゲームにおいてDXRを有効にするとどうだろうか。先ほどテストを行ったCONTROLにおいて、DXRを有効化してフレームレートをチェックしてみよう。DXRのプリセットは「高」に設定し、他は先述のテストと同じ設定としている。
DXRを有効化すると、全体的なフレームレートは低下している。しかし、大まかな傾向は無効とした時と変わらない。
ゲームの快適なプレイを念頭に置いてグラフを見てみると、フルHDではRTX 3060 Tiでも平均100fps超を達成できている。それに対し、RTX 2080は平均93fpsと、平均100fpsを下回っている。WQHDではRTX 3060 Tiの最小フレームレートは60fpsを上回った一方、RTX 2080はわずかに60fpsに届かない。
RTX 2080と比較する限りにおいて、RTX 3060 Tiを選ばない理由はない。
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