NVIDIAは1月12日(米国太平洋時間)、デスクトップPC向け新型GPU「GeForce RTX 3060」と、ノートPC向けの「GeForce RTX 30シリーズ」を発表した。デスクトップPC向けGeForce RTX 3060については2月下旬の発売を予定しており、米国における想定販売価格は329ドル(約3万4200円)となる。ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズを搭載する製品は1月26日から順次販売を開始する予定で、米国では999ドル(約10万4000円)から購入できるという。
デスクトップPC向けのGeForce RTX 3060は、PCゲームが全体的に高スペックなGPUを要求するようになったことを背景に、より手頃な価格で購入できることを目指して製品化された。
先行する製品と同様にAmpere(アンペア)アーキテクチャのGPUコアを採用し、「GeForce GTX 1060」比でラスター描画のパフォーマンスは約2倍、レイトレーシング(RT)のパフォーマンスは約10倍となっているという。その他、主なスペックは以下の通りとなっている。
GeForce RTX 3060を搭載するグラフィックスカードは、日本ではサードパーティーを通して提供される。
ノートPC向けGeForce RTX 30シリーズは、第3世代の「Max-Q Technology」と組み合わせる形で提供される。GPUコアはデスクトップPC向けと同様のAmpereアーキテクチャとなり、主要な機能もデスクトップPC向けと同様に利用できる。
今回発表されたラインアップは以下の通り。
RTX 3060は「今日(こんにち)のフラグシップよりも高速」とうたう。PlayStation 5と比べて最大で約1.3倍のグラフィックスパフォーマンスと、1080p(1920×1080ピクセル)のハイエンドゲームにおいて90fpsの描画を実現するいう。
RTX 3070は「1440p(2560×1440ピクセル)のゲーミング怪獣」をうたう。ノートPC向けRTX 2070と比べて最大で約1.5倍のパフォーマンスを発揮し、1440pのハイエンドゲームにおいて90fpsの描画を実現するという。
RTX 3080は「世界最速のラップトップ(ノートPC)」を実現するGPUだという。1440pのハイエンドゲームでは、100fps超の描画を実現するという。先述の通り16GBのグラフィックスメモリを搭載する構成もあり、グラフィックスメモリがモノをいう用途での利用にも向く。
デスクトップPC向けGeForce RTX 3060とノートPC向けGeForce RTX 30シリーズでは、PCI Expressバスを介してCPUからグラフィックスメモリに無制限にアクセスできる「Resizable BAR」(AMD Radeon RX 6000シリーズにおける「Smart Access Memory(SAM)」と同等機能)を出荷時からサポートする予定となっている。既存のGeForce RTX 30シリーズを搭載するグラフィックスカードについても、3月以降に配信されるビデオBIOS(とグラフィックスドライバー)の更新によってResizable BARをサポートする見通しだ。
Resizable BARはIntel CPUのPCでもAMD CPUのPCでも利用できるが、マザーボード側でも対応が必要となる。NVIDIAによると、IntelやAMD、主要なマザーボードメーカーと共同で対応に向けた作業を進めているという。
Intelのエンドースメントによると、第11世代Coreプロセッサのうち「Hプロセッサ」と「Sプロセッサ」を搭載するシステムと、一部の第10世代Coreプロセッサを搭載するシステムでResizable BARをサポートするとのことだ。
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