マウスコンピューターの「mouse X4-R5」は、CPUにAMDのRyzen 5 4600Hを搭載した14型モバイルノートPCだ。レッドの天板を採用した新鮮味のあるビジュアル、最近採用例が急増しているRyzen Mobileの中でもTDP 35Wの高性能モデルを新たに備えているのが特徴となる。Windows 10 Home 64bit搭載モデルの標準構成で7万9800円(税/送料別)という価格もリーズナブルで、とても興味深い製品だ。評価機を入手したので、性能やバッテリー駆動時間などをチェックしていこう。
パッケージを開封してまず目に入るのが、インパクトがあるメタリックレッドカラーの天板だ。軽量かつ剛性の高いマグネシウム合金を採用してきっちりとタイトに組まれており、ガタ付きやきしみなどはない。表面はさらりとした手触りに仕上げられており、指紋がつきにくいのも好印象だ。
CPUにはAMDのRyzen 5 4600Hを搭載している。6コア12スレッド、3GHz〜4GHzというスペックだ。最近搭載例が増えてきているRyzen 5 4500U(6コア)に比べて6スレッドぶん多く、基本周波数も700MHz高い。
また、Ryzen 5 4600Hが、Ryzen 5 4500Uと大きく違うのがTDP 35Wであることだ。TDPはもともと冷却機構を含めた放熱設計のための基準ではあるが、最近のCPUでは周波数ブーストのリミッターとしても機能する。TDP 35WモデルはTDP 15Wモデルよりもリミッターの上限値が高く、高い周波数を長い時間維持でき、そのぶんパフォーマンスも高くなる。
もちろん、これはTDPに見合う十分な冷却ができている前提での話だ。冷却が不十分であれば、温度リミッターにより周波数ブーストが制限され、本来の性能は引き出せない。本製品の冷却機構はRyzen 5 4600Hの性能を引き出せているのか、それは後ほどベンチマークテストで検証しよう。
標準では、メモリが8GB(8GB×1)、ストレージが256GB SSD(PCI Express/NVMe)という構成だ。BTOでメモリは最大64GBまで、ストレージは2TBまで搭載可能になっている。
高性能なCPUを搭載していても、メモリやストレージの容量が少ないと用途が限定されたり、動作がスムーズでなかったりして残念に思うことがある。本製品はその点でもハイスペック志向のユーザーも満足できる内容だ。
なお、メモリについては、メモリモジュールを2枚利用する構成にすることでデュアルチャンネルが有効となり、内蔵GPUを含めてフルに性能が引き出せるようになるので、できれば16GB(8GB×2)以上の構成にして購入したい。テレワークや在宅ワークなどでPCに触れる時間が増えたことを考えれば、32GBのメモリ(+2万500円)を選びたいところだ。
ストレージは外付けで拡張することもできるが、システムドライブ(Cドライブ)もある程度余裕があった方が容量管理は楽でストレスが少ないため、512GB以上にすることをお勧めしたい。
続いて、インタフェース回りを見ていこう。
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