本製品の最大のメリットは、やはりコンパクトさだろう。13.3型のモバイルディスプレイといえば、主流である15.6型に比べてコンパクトで可搬性は総じて高いが、ベゼルの幅がある製品だと、スリムベゼルの15.6型と並べても、ボディーサイズにそう極端な差がないこともある。
その点本製品は、ベゼル幅が約4.5mmという狭額縁設計で、画面サイズだけでなくボディーサイズもコンパクトで、さらに軽量ときている。持ち歩いて使う機会が多いユーザには最適だ。
一方で、持ち歩きにあたって注意したい点もある。それはスタンドを背面に固定するマグネットの吸着力が弱く、少し手前に引くと、スタンドが開いてパタンと倒れてしまいがちなことだ。出先の狭いテーブルで使う場合は、落下など致命的な事故につながりかねない。
このスタンドの仕組みは、以前紹介したPixio Japanの「PX160」とほぼ同じなのだが、一旦くっつけるとなかなか外れなかったPX160と違い、ちょっとした衝撃でボディー背面に隙間が空き、次の瞬間には開脚する格好で倒れてしまう。このスタンド専用カバーは完全に取り外せるので、外出先での利用時は、あえて別のスタンドを使う手もありそうだ。
本製品は2020年12月下旬に発売されて間もないこともあってか、実売価格は3万円台前半と、タッチ対応という付加価値はあるもののやや割高だ。全体的に気になる点はちらほらあるが、前述のUSBハブ機能など付加価値もあり、かつ保証期間も3年と長い。一部のオンラインショップでは税込みで2万7000円を切るところもチラホラ出ているようなので、価格次第では13.3型モバイルディスプレイの中で、有力な候補になりそうだ。
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