先週末、突然多くのショップにNAS向けの大容量HDDをまとめ買いする人が殺到し、グラフィックスカードコーナーにあるような購入制限のPOPが、ストレージ売り場でも見られるようになった。
HDDなどのストレージを使って、マイニングできる暗号資産の情報が広まったことが原因とみられている。マイニング向けとされるのは耐久性の高い大容量HDDで、東芝ではNAS向け「MN06ACA/MN07ACA」シリーズやエンタープライズ向け「MG07/MG08」シリーズ、WeasternDigitalでは監視カメラ向け「WD Purple」やNAS向けの「WD Red Plus/Red Pro」などの10TB以上のモデルに人気が集中した。
一方で、個人用途で売れ筋となっている4TB前後のモデルの流通量は安定しており、SSDもとりわけ品薄が目立つラインが現れているわけではない。パソコンSHOPアークは「SSDや低容量HDDでもマイニングできなくはないのですが、お金稼ぎ目的だと今売り切れのラインになるようです」という。オリオスペックも「突然の動きに驚きましたが、グラフィックスカードほど深刻な状況にはなっていませんね」と話していた。
金曜日時点で多くのショップがピークアウトを感じている様子だったが、それでいて、購入制限のPOPがはがされる気配も漂っていない。某ショップは「転売ヤーが引っかき回す危険があるので、当面は警戒を続けようと思います」という。
そして、今パーツショップを数軒回ると、購入制限のメッセージが強みを増していることに気づくはずだ。
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