プロナビ

「つながらない」をなくしたい――バッファローがWi-Fi 6ルーター/中継機の「Wi-Fi EasyMesh」対応を進める理由(3/3 ページ)

» 2021年06月04日 17時50分 公開
[迎悟,ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

発売済みのモデルもEasyMesh対応 大変だがやるべき理由がある

 冒頭で触れた通り、バッファローは2019年以降に発売したWi-Fi 6対応ルーター/中継機をEasyMesh対応とする予定だ。その中には、既に販売を終了したモデルも含まれる。販売終了モデルに対する新機能の追加は「めったにない」わけではないが、それほど頻繁でもない。

 旧モデルも含めてEasyMeshに対応させることにしたのは、それなりの理由がある。

バッファロー 今回、弊社が2019年以降に発売したWi-Fi 6ルーターと中継機をWi-Fi EasyMeshに対応させることにしました。販売を終了したモデルも含みます。

 新型コロナウイルスの影響で自宅のネットワーク環境の見直しを行ったお客さまの多くは、まず親機、つまりルーターを買い換えています。この1年で購入されたルーターの多くはWi-Fi 6対応です。「速さ」や「エリアカバー」を期待してのことだと思います。

 よほどのことがなければ、Wi-Fiルーターは一度購入したら数年間は買い換えられません。それなら、全てのWi-Fi 6対応モデルにEasyMeshを載せた方が喜んでもらえると考えました。

 弊社は、Wi-Fi 6ルーターをエントリーからフラグシップまで幅広く取りそろえています。どのモデルがピッタリなのかは自宅の構造や使い方によって変わります。引っ越しや設置場所の変更をきっかけにエリアカバーに不満を持った際に、手持ちのルーターをムダにすることなく、EasyMesh対応機器を買い増すだけでエリア品質を広げられるようにしておけば、長期的な(お客さまの)満足度も向上するとも考えています。

 バッファローのWi-Fi 6ルーターは、一番古いモデルで発売から2年8カ月程度である。Wi-Fiルーターは壊れるまで使うユーザーが多いとされるが、その観点に立つと一番古いモデルですら「新しい」。全モデルをWi-Fi EasyMeshに対応させる判断は、中長期的なユーザーメリットをもたらす意味では正解だろう。

バッファロールーター Wi-Fi 6ルーターと中継機のWi-Fi EasyMeshへの対応は、過去に発売したモデルも含めて行われる予定となっている

 ただ、「言うは易し、行うは難し」という言葉にもあるように、全モデルを対応させることには苦労もあるようだ。

バッファロー 今回対応するのは、全部で11機種あります。モデルによって採用するチップセットは異なりますし、アンテナの設計も違います。「全モデル対応」をうたうとなれば、開発上の苦労はかなりのものとなります。

 先ほども言いましたが、弊社のWi-Fi 6ルーターはエントリーからハイエンドまで取りそろえていて、性能に開きがあります。それでも、どのモデルを選んでも今後の拡張性は同じであるべきだと考えました。つながりやすさを提供するために開発陣が一丸となって頑張った結果、全モデルでWi-Fi EasyMeshに対応するめどが立ちました。

 コロナ禍でテレワークが広がったことに伴い、東京都心から郊外やさらに遠く離れた地方に引っ越す動きが散見される。都心のワンルーム住まいを前提に買った小ぶりのルーターでは、郊外や地方の広い家ではエリアをカバーしきれないことは十分に考えられる。

 このようなシチュエーションでも、EasyMeshに対応しているルーターなら、EasyMesh対応のルーターや中継機を買い増すことで、大がかりな出費を避けつつエリアを広げられる。

単に対応するだけではダメ

 アップデートの苦労はあれど、「つながらない」という問題に真摯(しんし)に向き合った結果、バッファローのWi-Fi 6ルーター/中継機は、全機種でWi-Fi EasyMeshに対応するめどが立った。

 しかし、バッファローは「単に対応させるだけではダメである」と語る。

バッファロー もちろん、ただ(Wi-Fi EasyMeshに)対応させるだけではダメです。お客さまが快適に使えてこそ、という観点は忘れてはいけません。

 弊社は、検証用の3階建ての日本家屋を用意しています。日本のメーカーだからこそ、日本国内で利用されることを考えて、実利用環境を極限まで再現して接続試験を行っています。

 加えて、弊社では設定の簡易化も大事にしています。PCやスマートフォン、中継器の接続を簡単にする「AOSS」という仕組みをWi-Fiの黎明(れいめい)期から導入してきたことは、その現れです。

 今回のWi-Fi EasyMesh対応では、AOSSや業界標準のWPS(Wi-Fi Protected Setup)を使った無線でのセットアップに加えて、親機(コントローラー)と子機(エージェント)をLANケーブルでつなぐだけで設定が完了する仕組みも用意しました。「目に見えない電波を拡張する」というわかりづらい作業を、容易に行えるようにしています。

セットアップ AOSS/WPSを使った無線セットアップに加えて、LANケーブルで親機と子機を直結するセットアップ方法もサポートする

 バッファローの新たな取り組みであるWi-Fi EasyMeshへの対応。注目を集めるメッシュWi-Fiを簡単に使えるようにすることでWi-Fiをより便利に、快適に使えるようにしたいという思いが随所からあふれてくるようだ。

 働き方の変化と同様に、インターネットの使い方も不変ではない。利用シーンの変化に合わせて、AirStationは「住環境に合わせられるWi-Fiルーター」に進化したといえるだろう。

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月25日 更新
  1. 定格1650Wの7.5万円電源&Noctuaファン採用の異常検知アダプターが登場! (2026年10月24日)
  2. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  3. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  4. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  5. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  6. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  7. エイサー、Ryzen 3/5を搭載したコンパクトデスクトップPC Amazon専売モデルも用意 (2026年10月23日)
  8. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  9. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  10. Anthropicが常時稼働するエージェント「Claude Duet」を発表/AMDとIntelが協業 PyTorchのx86 CPU最適化を「oneDNN」に一本化 (2026年10月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー