ベンチマークテストの結果を見よう。評価機は、CPUがCore i9-11900H、メモリが32GB(DDR4-3200デュアルチャンネル)、GPUがGeForce RTX 3080 Laptop(グラフィックスメモリは16GB)、ストレージがSamsung PM9A1(2TB)、OSはWindows 10 Pro 64bitという内容だ。
Armoury Crateで設定できるパフォーマンスモードは、デフォルトの「Performance」を基本にして、一部で「Turbo」でも測定した。また比較対象として、筆者が2019年に購入した旧世代ゲーミングノートPCのスコアも掲載する。
マルチスレッド性能の目安になるCINEBENCH R23のスコアは13501だ。8コア16スレッドのCPUとしても高いスコアで、比較対象となる6コア12スレッドの第9世代Core i7-9750H(2.6GHz〜4.5GHz)の2倍以上になる。Core i7-10700KやRyzen 7 3800Xなど一世代前のデスクトップPCを上回る水準だ。
一方、3D描画性能は、GeForce RTX 3080 Laptop GPUとしてはやや低めのスコアとなった。とはいえ、薄型ボディーを考えれば十分に健闘していると言えるだろう。
また、Turboモードでは逆に少しスコアが低下してしまう現象が見られた。下がっているのはGPU負荷が比較的低いFire StrikeやTime Spyで、掲載は割愛したが、CINEBENCH R23でも同様だった。GPUを重点的に冷却している一方、CPUは若干ブーストが弱くなっているようだ。逆にGPU負荷の高いPort RoyalやFINAL FANTASY XV WINDOWS EDITIONベンチマーク(3840×2160ピクセル)では順当にスコアを伸ばしている。
クリエイティブアプリの性能も試してみた。Lightroom ClassicのRAW現像、スーパー解像度、Adobe Premiere Proでのプロジェクト出力(H.264エンコード)、いずれも比較対象を圧倒する速度で終了している。
特にLightroom Classicの「スーパー解像度」機能はGPU性能の影響が大きく、RTXシリーズを使うと高速化するとされているが、やはり効果は大きかった。
動作音については、Turboモードでは低負荷時から耳障りだが、パフォーマンスモードでは多少の負荷がかかってもさほど大きな音にはならず、高負荷時もゲーミングノートPCとしては普通か、やや低めに収まっている。ボディーの大きさとAAS Plusによるところが大きいのだろう。
温度については、キーボードはAAS Plusの効果もあって低く抑えられている。パームレスト左側がじんわり熱を持ってくるが、現状の暑い季節を考えれば健闘している方だろう。
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