Core H35とRTX 3070を搭載したTUF GAMING最強モデル「ASUS TUF Dash F15」を試して分かったこと(1/3 ページ)

» 2021年01月27日 11時00分 公開
[作倉瑞歩ITmedia]

 ASUS JAPANから発売されている「TUF GAMING」シリーズは、最先端のパーツや先進的なデザインを取り入れた「ROG」シリーズとは異なり、スペックも控えめで、どちらかというと入門者〜メインストリームを担う製品が多い印象だった。

 しかし、今回登場した「ASUS TUF Dash F15」(以下、TUF Dash F15)は、Intelの第11世代Core i7の中でも、性能を重視したTiger Lake-H(開発コード名)と呼ばれるCore H35シリーズのCore i7-11370H(4コア8スレッド、最大4.8GHz、TDP 35W)を搭載し、GPUも最新のGeForce RTX 3070を搭載するなど、ハイエンドモデルの一角を担う製品となっている。もちろん、TUFシリーズの代名詞である米国MIL規格「MIL-STD-810H」に準拠したテストをクリアした頑丈ボディーも健在だ。

→・IntelがTDP 35Wで5GHzオーバーの第11世代Core H35シリーズを発表

ASUS TUF Dash F15 ASUSのゲーミングノートPCでのポジショニング。TUFシリーズはメインストリームに位置づけられる

 スペックに秀でているのはCPUやGPU回りだけではない。液晶ディスプレイの稼働周波数は240Hzと高い。ここ最近のゲーミングノートPCのメインストリームは144Hzだったが、ついに240Hzが主流になってきたか、という印象だ。

 発売は2月上旬〜中旬の見込みだが、評価機(FX516PR-I7R3070ECW)を入手できたので細かく見ていきたい。

ASUS TUF Dash F15 15.6型の液晶ディスプレイを搭載した「ASUS TUF Dash F15」。写真のムーンライトホワイトの他に、エクリプスグレーも用意される

薄型でスタイリッシュなボディーに新ロゴを採用

 まず外観から見ていこう。ボディーサイズは約360(幅)×252(奥行き)×19.9〜20.9(厚さ)mmで、重量は約2.1kg。型番にも「15」とあるように15.6型の液晶ディスプレイを備えたモデルだが、最薄部で19.9mmと薄くなったため、従来以上にスタイリッシュな印象を受ける。

 TUF Dash F15は、ムーンライトホワイトとエクリプスグレーという2モデルを用意するが、今回試用したのはムーンライトホワイトだ。落ち着いた色合いで、よくある黒一色のゲーミングノートPCとは異なり、手触りもサラサラとしていて好印象を持った。

 天板に配置されているロゴも新しくデザインされたもので、「TUF」という文字の配置もよく、宇宙世紀もののプラモデルに書かれている「E.F.S.F」のロゴを何となく想起させてかっこいい。

ASUS TUF Dash F15 天板の形状はROGシリーズの意匠を継承しつつ、シンプルだが力強いロゴに改められた

 インタフェース関連は、左側面に電源端子、有線LAN用のRJ-45端子、HDMI出力端子、USB 3.2(Type-A/Gen1)とUSB Type-C、マイク/ヘッドフォン兼用の各端子が用意されている。右側面はUSB 3.2ポート(Type-A/Gen1)が2基並んでいる。USB Type-C端子は最新のThunderbolt 4対応なので、DisplayPort Alternateモードでの画面出力とともに、USB Power Deliveryに対応しており、ここからの充電も可能だ。また左右の両側面と背面に排気口があり、底面から給気をして排気するというシステムになっている。

ASUS TUF Dash F15 左側面にThunderbolt 4端子を用意する
ASUS TUF Dash F15 右側面にはセキュリティロックスロットもある
ASUS TUF Dash F15 背面は排気口が並ぶ
ASUS TUF Dash F15 前面はフラットだ

 TUF Dash F15が備えるスマートクーリング機能にも注目したい。冷却システムには銅製のヒートパイプが5本使われており、基板を広範囲に覆うように配置され、本体をよく冷やしてくれる。ファンにはセルフクリーニング機能が採用されており、ファンに付着するダストを自動的に除去してくれる。

ASUS TUF Dash F15 TUF Dash F15に採用されている冷却システム
ASUS TUF Dash F15 底面は手前にステレオスピーカー(2W×2)を内蔵し、奥に吸気口を用意する

 15.6型液晶ディスプレイはIPS方式のパネルを採用し、Adaptive-Syncに対応する。リフレッシュレートは240Hzで、応答速度は3ms、非光沢タイプなので長時間利用しても目が疲れにくい。ベゼル幅は約6.2mmと狭く、画面占有率は約81%を確保しており、視野がとても広い感じでゲームをプレイすることができる。

 画面解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)だ。液晶ディスプレイを開くとヒンジ部が下に回り込み、キーボード面が少し持ち上がる構造となっていてキーを入力しやすい。

ASUS TUF Dash F15 15.6型の液晶ディスプレイは、フルHDの解像度を備える。画面占有率は約81%で、リフレッシュレートは240Hzをサポートする
ASUS TUF Dash F15 液晶ディスプレイを開くと本体が持ち上がる構造だ。この角度まで開く

テンキーレスのキーボードを採用

 キーボードはテンキーなしの86キー日本語キーボードを採用する。テンキーのあり/なしで判断は分かれると思うが、15型クラスのノートPCはスペースも限られており、テンキーがあるとどうしてもキー配置が左側に寄ってしまうので、キーが中央部分を中心に配置されるこの配置はアリだと思う。

 キーピッチは実測で約19mm、キーストロークは約2mm。多少パタパタ感はあるものの、打ち心地はよい方だ。

ASUS TUF Dash F15 キートップはホワイトで、上部に電源ボタンや音量調節ボタン、マイクオフやパフォーマンスを切り替えるボタンが用意される

 キーボードは緑色に光るが、ゲーミングPCによくあるフルカラーのLEDを配置しているわけではなく、緑一色のままだ。ゲームプレイでよく使う「WASD」キーは透明なキーで目立つようになっているが、LEDの緑色が強く透過してしまうので、テキストを打つときには少し邪魔な感じがした。これも評価が分かれるところだろう。

ASUS TUF Dash F15 ゲームで利用するWASDキーは透明なキーになっている

 続いて、内部スペックを見ていく。

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