Beoplay Portalには「Bang & Olufsenアプリ」が用意されており、これを利用するとさまざまな設定が行える。アプリではBluetooth接続なのかXboxワイヤレスなのかが一目で分かり、その切り替えや音量調整、リスニングモードの設定などが可能だ。加えて左イヤーカップにあるスライダーの機能を、Bluetooth接続時のANC調整、Xboxワイヤレス時のゲーム/チャットバランス調整などに設定できる。
Beoplay Portalには「Dolby Atmos for Headphones」(以下、ドルビーアトモス)のライセンスが付いおり、通常であれば1650円支払わなければならないところ、無料で利用できる。ドルビーアトモスを利用するためには、Microsoft Storeから「Dolby Access」をインストールする必要がある。インストール後にドルビーアトモスをオンにすると、それだけで音場が広がることが分かる。
Dolby Accessでは「ゲーム」「映画」「ミュージック」「音声」の4つの設定があり、「ゲーム」から「ミュージック」ではその下に「ディテール」「バランス」「ウォーム」「オフ」という項目が用意されているので、好みで選べばよいだろう。「カスタム」では3つまで、イコライザーを自分で設定して登録しておける。
ゲーム設定で「エースコンバット7 スカイズ・アンノウン」を遊んでみたが、飛行機がすれ違う際の音が回り込んで聞こえ臨場感がある。後ろから銃撃されている場合でも、弾が後ろから前へ飛び去る音がとてもリアルだ。またミサイルで敵を攻撃するときも、発射して飛び去っていくミサイルの音がとてもよい。乱戦時にも敵がどちらにいるかも分かりやすかった。
ポップス系の楽曲を聞いたところ、ディテールではボーカルの高音部が若干はっきりした感じになり、バランスはその名の通りに低音から高音部まで広がりのある音になった。逆にウォームでは低音が控えめとなり、優しい響きに変わる。ピアノ曲などはディテールの方が1つ1つの音がはっきりとして聞きやすい。シンセサイザーが響くエレクトリック系だと、ウォームの方が好みに感じた。バランスの設定は均整が取れており、どの音楽にも最適なようにチューンされているようだ。
総体的な音質についてだが、有線接続、Bluetooth接続、Xboxワイヤレスの3種類を試したところ、一番音がよかったのは有線接続で、次はBluetooth接続だった。Bluetooth接続がひどいかというとそんなことはない。aptXで接続されていると思われるが、有線とはほぼ遜色のない音が聞ける。
唯一、筆者の環境ではXboxワイヤレスでの接続時にプチプチとサウンドが途切れてしまった。利用したゲーミングノートPCと、Xbox ワイヤレス アダプター for Windows 10の相性が悪かったと思われるが、試用期間中に原因を特定できなかった。
Beoplay Portalでは、左イヤーカップにあるスイッチでBluetooth接続とXboxワイヤレスを切り替えられる。押したらすぐに認識が行われるので、ペアリングしているデバイスとすぐにつながる。
筆者はPCとのBluetooth接続に加えて、Xbox ワイヤレス アダプター for Windows 10をPCのUSBに接続してXboxワイヤレス接続を試していたが、Bluetooth接続からの切り替えも、ボタンを押すだけで簡単にできた。Windows PCを使いながら、ゲームをXbox Series X|Sで遊ぶ場合でも、瞬時に切り替えて使えるのはよいところだ。
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