コンパクトでハイパフォーマンス! ASRock「DeskMini X300」で「Ryzen 5000Gシリーズ」を使ってみた(2/2 ページ)

» 2021年09月10日 13時00分 公開
[松野将太,ITmedia]
前のページへ 1|2       
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

DeskMini X300×Ryzen 7 5700Gの実力をチェック!

 無事UEFIの更新が終わった所で、DeskMini X300のパフォーマンスをベンチマークテストを通してチェックしていこう。

 今回はRyzen 7 5700G(3.8GHz〜4.6GHz、8コア16スレッド)と、比較対象として「Ryzen 7 PRO 4750G」(3.6GHz〜4.4GHz、8コア16スレッド)の2種類のAPUを用意した。メインメモリにはDDR4-3200規格の16GB SO-DIMMを2枚(計32GB)、ストレージにはPCI Express 3.0接続の1TB M.2 SSDを搭載している。

検証機材 検証環境

CINEBENCH R23

 まず、レンダリングを通してCPU性能を計測する「CINEBENCH R23」を実行してみた。スコアは以下の通りだ。

  • Ryzen 7 5700G:1万3702ポイント(マルチ)/1498ポイント(シングル)
  • Ryzen 7 PRO 4750G:1万2449ポイント(マルチ)/1299ポイント(シングル)

 今回用意したAPUは、いずれも8コア16スレッド構成なので、マルチスレッドのスコアは高水準にある。ただ、Ryzen 7 5700Gは最新の「Zen 3アーキテクチャ」を採用しているため、前世代のRyzen 7 PRO 4750Gと比べると確実にパフォーマンスは向上している。

 結果のグラフには載せていないが、一般的なATXフォームファクターのマザーボードでRyzen 7 5700Gを使った場合でもスコアはほとんど変わらない。小型PCだとCPUパフォーマンスが落ちるというわけでもないということだ。

CINEBENCH R23 CINEBENCH R23のスコア

PCMark 10

 続いて、PCの総合的な性能を計測する「PCMark 10」の結果を見てみよう。総合スコアは以下の通りとなった。

  • Ryzen 7 5700G:6617ポイント
  • Ryzen 7 PRO 4750G:6075ポイント

 総合スコア以外の個別テストの結果も含めて、Ryzen 7 5700Gが優勢となった。少し細かく見ると、アプリ起動やブラウジングでの性能を測る「Essentials」や、オフィススイートなどでの作業性能を測る「Productivity」では、Ryzen 7 PRO 4750Gとのスコア差が有意に開いた。しかし、クリエイティブな用途での性能を見る「Digital Content Creation」でのスコア差はそれほど大きくない。

 実は、両APUはCPUコアこそ前世代からパフォーマンスアップを果たしたものの、GPUコアは事実上同一である。しかも、Ryzen 7 5700GではGPUコアの動作クロックが100MHz低くなったため、理論上のGPUパフォーマンスは“微減”している。Digital Content Creationのテストでは、GPUも多用される。ある意味で、CPUで伸びたスコアをGPUが少し削ってしまっているという構図だ。

 もっとも、普段使いのPCでは、GPUよりもCPUのパフォーマンスの方が重要になりがちである。CPU部分のパフォーマンスが向上したRyzen 7 5700Gは、その点において有利といえる。

PCMark PCMark 10の結果

3DMark

 3Dグラフィックスの描画性能をチェックする「3DMark」も試してみよう。今回は、DirectX 12を利用する「Time Spy」とDirectX 11利用する「Fire Strike」を実行した。

 総合スコアは以下の通りだ。

  • Ryzen 7 5700G:1520ポイント(Time Spy)/4199ポイント(Fire Strike)
  • Ryzen 7 PRO 4750G:1518ポイント(Time Spy)/4108ポイント(Fire Strike)

 先述の通り、Ryzen 7 5700GのGPU部分は、Ryzen 7 PRO 4750Gと比べると理論上の性能が微減している。しかし、実際のスコアを見てみると、僅差ではあるがRyzen 7 5700Gの方が高い。

 もっとも、Ryzen 7 5700GもRyzen 7 PRO 4750Gも、GPUを統合したCPUとしてはグラフィックス性能は良い部類に入る。DirectX 11世代のゲームなら、そこそこ快適にプレイできそうである。

3DMark 3DMarkの結果

FF14ベンチマーク

 実ゲームベースの「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」の結果も見てみよう。今回は解像度をフルHD(1920×1080ピクセル)、フルスクリーン設定で、「最高品質」と「標準品質(デスクトップPC)」の2パターンでスコアを計測した。結果は以下の通りだ。

  • Ryzen 7 5700G:3790ポイント(最高品質)/6216ポイント(標準品質)
  • Ryzen 7 PRO 4750G:3712ポイント(最高品質)/6201ポイント(標準品質)

 3DMarkと同様に、僅差でRyzen 7 5700Gの方がスコアが良い。ただ、本当に僅差なので、両者において体感差はほとんどないといえる。

 最高画質にすると「設定変更を推奨」という判定になるが、標準画質では「やや快適」判定になる。MMORPGのようなそれほど負荷の高くないゲームであれば、画質設定次第で十分にプレイ可能である。ブラウザゲームや負荷の軽い「VALORANT」のようなFPSタイトルをメインでプレイするゲーマーであれば、APU搭載のDeskMiniは1つの選択肢になりえるはずだ。

FF14ベンチマーク FF14ベンチマークの結果

APUの処理性能の向上で、より堅実な小型PCに

 DeskMini X300とRyzen 7 5700Gの組み合わせは、CPUのパフォーマンス向上によって、性能面でより堅実な小型PCを組み上げられるようになった点でメリットが大きい。 インターネットの閲覧、オフィスアプリの利用、動画の視聴や多少の画像/動画編集など、一般的な用途なら極めて快適に使えるはずだ。

 グラフィックス処理性能も決して低いわけではない。さすがに高負荷なタイトルを遊ぶのは厳しいが、大半のPCゲームは設定次第で十分に遊べる柔軟性も備えている。

 VESAマウントでディスプレー裏に配置する、Wi-Fiキットを追加して無線LANに対応させるといった拡張性も含め、省スペース性とある程度の性能を両立させたPCを求めるのであれば、DeskMini X300とRyzen 5000Gシリーズは心強い味方となってくれるだろう。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 14型モバイルノートPC「FMV Note U」に新モデル登場 約634gモデルに加えて「ゴジラ-0.0」コラボモデルも (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー