VAIO FL15はPCI Express接続の256GB SSDを搭載している。今回レビューした本体にはウエスタンデジタル製の「Western Digital PC SN530」の256GBモデル(SDBPNPZ-256G)が装着されていた。
このSSDの公称スペックは、シーケンシャル(連続)の読み出しが最大毎秒2400MB、書き込みが最大毎秒950MBである。ハイスペックなSSDに慣れると「少し遅くない?」と思うかもしれないが、この価格帯において少し前まで主流だったSerial ATA接続のSSDと比べると十分に高速だ。
問題は実測でどのくらいのパフォーマンスを発揮できるかである。そこで「CrystalDiskMark 8.0.4」を使って読み書きの速度を計測してみた。結果は以下の通りだ。
よほどのことがない限り、これだけのパフォーマンスを発揮できれば、データの読み書きに関わる不満はあまり抱かないだろう。
VAIO FL15のバッテリー駆動時間は、「JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.2.0」による自社測定値で約7.5時間とされている。15.6型ノートPCとしては比較的妥当な持ち時間といえる。
とはいえ、ノートPCのバッテリー持ちは実際の利用環境によって大きく変わる。そこで、PCMark 10のバッテリー駆動時間テストのうち、オフィスでの利用を想定した「Modern Office」シナリオで駆動時間をチェックしてみよう。
液晶ディスプレイの輝度を最大にしたこと以外は設定を変えずに満充電(100%)から残量5%までの稼働時間は6時間57分となった。バッテリーに“いじわる”な最高輝度で測定した割には良い結果といえる。
この持ち時間ではコンセントのない屋外に長時間持ち出すには厳しいが、自宅の中で持ち運んで使うには十分な駆動時間は確保している。家庭内モバイルとして存分に活躍できるはずだ。
ここまで見てきたように、VAIO FL15は日常のいろいろなことをこなすには過不足のないスペックを備えている。プリインストールするOSはWindows 10(6b4bit版)だが、最新モデルということもありWindows 11への無償アップグレードもいち早く受け取れる。
「ではゲームはどうなの?」という人に向けて、3Dグラフィックスのベンチマークテストアプリ「3DMark」においてDirectX 12ベースの「Time Spy」とDirectX 11ベースの「Fire Strike」のスコアも計測したので、以下に記しておく。
先の各種ベンチマークテストも含めて、昨今のハイエンドPCには到底かなわない結果ではある。しかし、解像度や画質設定を落とせばゲームもそこそこ楽しめそうだ。
ともあれ、VAIO FL15は「何でもそこそこ快適にこなしたい」というホームユーザーにはピッタリな仕上がりとなっている。「VAIO OWNER MADE」コーナーのある家電量販店には実機の展示もあるので、「家族で共有するPCが欲しい」「子ども用PCを導入しようか迷っている」という人は、ぜひチェックしてみよう。
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