続いて、実ゲームや実ゲームベースのベンチマークアプリも実行してみよう。
まず、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」の結果だ。画質は「高品質」、フルスクリーンの設定を適用し、解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)、WQHD(2560×1440ピクセル)、4K(3840×2160ピクセル)の3パターンで計測している。
結果はグラフに譲るとして、4K以外の解像度におけるスコアはCore i9-12900Kが1位、Core i5-12600Kが2位となった。ゲームにおける第12世代Coreプロセッサのパフォーマンスの高さが伺い知れる。
ちなみに前世代のCore i9-11900Kは、Ryzen 9 5900Xと結果が拮抗(きっこう)している。CINEBENCH R23の結果と同様に、CPU世代の更新によるパフォーマンスアップは効果てきめんといえそうだ。
次は、人気のシューター系ゲーム「Apex Legends」におけるフレームレートをチェックしてみよう。描画設定は負荷がもっとも高くなるように適用し、ゲーム内の一定コースを移動する際の1分間の平均フレームレートと最小フレームレート(Min 1%)を「CapFrameX」で取得した。解像度はフルHD、WQHD、4Kの3つで計測している。
本作は軽量なFPSタイトルということもあって、フルHDではいずれのCPUも平均で300fps超で頭打ちとなり、最小fpsもほとんど違いが出ない。一方で、WQHDと4KではCore i9-12900Kが平均fpsにおいてトップに立つものの、他のCPUとの違いはやはり誤差程度である。最小fpsも拮抗している。
軽量FPSではAlder Lake-Sの強みは生かしにくいようだ。「タイトルによっては、大した差が出ない」程度に考えておくのが良いだろう。
では、より高負荷なゲームタイトルではどうなのだろうか。そこで「Cyberpunk 2077」でも同様のテストを実施した。画質設定はプリセットに「ウルトラ」を選択し、フィールド上の一定コースを移動する際の1分間のフレームレートをCapFrameXで計測した。解像度は先述の3種類だ。
結果を見ると、Core i9-12900Kが1位、Core i5-12600Kが2位、Core i9-11900Kが3位となり、そこからやや離れてRyzen 9 5900Xという結果となった。FF15ベンチと同じ傾向である。
これまでも本作は、Intel製CPUの方がフレームレートにおいて有利な結果が出やすい傾向にあった。それは第12世代Coreプロセッサでも同様ということが分かる。
ゲームタイトルは、CPUやGPUへの最適化具合がパフォーマンスに直結する。場合によってはRyzenが盛り返すタイトルもありそうだが、CINEBENCHや3DMarkの結果も合わせて考えると、第12世代Coreプロセッサが性能面において優秀なCPUであることは間違いない。
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