そのMacBook ProのノートPCとしての魅力を、別の角度からも検証してもらった。
性能に続いて感心したのは画面表示で、特に色の再現性の高さだったという。
最近、仕事で使っているWindows PCのディスプレイを再キャリブレーションし、より忠実に色を再現するように微調整を行っていた大賀さん。実は色を正しくキャリブレーションをすればするほどiPadの画面の色に近づき、そして今回のMacBook Proの発色もそうだという。
当たり前と言えば当たり前だが「Apple製品の画面表示の色は、元々、かなり正しい色に調整されている」と改めて気が付いたという。
また剛性の高いアルミ削り出しのユニボディーや本体の角の丸みもお気に入りなら、本体底面の浮き彫り加工されたMacBook Proのロゴも、オーナー心をくすぐると気に入った様子の大賀さん。
特に気に入ったのは、本体底面の四隅にある大きくよりフラットになり、滑り止め効果が高くなったゴム足で、ここにもプロ仕様のマシンらしさを感じたという。
ただし、全く問題がないわけではない。WOWの社内でMacを使うスタッフも検証に加わったが、ソフト側が対応を進めている可能性はあるが、現時点ではVJソフトのVDMXなど一部動かないソフトもあった。
現段階では、MacBook Proのノッチに対応していないソフトもあって、大事なメニュー項目がノッチに隠れてしまうこともあった(注:アプリの起動設定を変えることでノッチ部分を避けて動作させることができる)。もっとも、この辺りは今後、アプリ側の対応が進めば解決する問題だろう。
ちなみに、高橋代表は「MagSafeを切り捨ててUSB-Cだけにしてしまったり、HDMI端子やSDメモリーカードスロットをなくしてしまったり、TouchBarの導入により物理キーのEscキーをなくしてしまったりと、これまでのMacBook Proはちょっと方向性を見失っていて、それだけにユーザービリティーを損なっていたところがある。今回、MacBook Proを快適に使う上で必須のこれらの特徴が戻ってきた部分は、日々の活用でありがたいと感じることが多いのではないかと思う」と語った。
またiPhoneとの高い連動性もMacBook Proの魅力だという。
「最近、iPhoneのカメラがめちゃくちゃすごい。出張に行った時の記録ビデオや、関わっている展示会などで、人がいなくなったタイミングでさっと作品を撮ったりするのは、ほとんどiPhoneで間に合ってしまって、それを後から素材として使えることが多い」と指摘。そのiPhoneとの高い連動性もMacBook Proの魅力だという。
かくいう筆者もiPhone 13 Proを使い始めてからは、ちょっとしたインタビューなどはiPhoneのシネマティックモードで撮影し、そのインタビュー動画をYouTubeなどにアップすることが増えた。
動画の編集は現在使っているMacBook Airでも事足りるが、本稿の準備に先立って一度、M1 Pro版MacBook Proの貸出機で編集を試してみたところ、下位モデルでも、あまりにも違う動画編集の快適さに心が揺れてしまった。
なお、「会社では基本ヘッドフォンを使っている」ということで内蔵スピーカーの性能を試すことはできなかったが、こちらは筆者が検証済みだ。これまでのMacBook Proでもかなり音響が立体的だったが、空間オーディオの立体感に驚かされることが多かった。MacBook Proには他にも立体音響や高性能のマイク、そして1080pの高性能カメラも内蔵している。
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