今やドライブレコーダーの装備は一般化し、個人商店や戸建て住宅など、防犯や近隣トラブルの対応として24時間の監視のニーズはますます高まっている。だが、その導入のハードルは高く、個人向けではないという印象を持っている人も多いのではないだろうか。
その印象は、「SpotCam Solo 2」で大きく変わるかもしれない。
このSpotCam Solo 2は、台湾SpotCamの監視カメラだ。同社のカメラにはモニタリングカメラ、ビデオドアベル、ワイヤレスカメラ、ビジネスカメラの4系統があるが、SpotCam Solo 2はワイヤレスカメラに属するモデルであり、完全ワイヤレスが大きな特徴となっている。
SpotCam Solo 2の完全ワイヤレスは無線LANと内蔵バッテリーで実現している。本体は円柱に半球をくっつけたような形になっており、半球部分にリチウムバッテリーが4本収まっている。
この内蔵バッテリーは1日あたり20〜30回の動きを検知した場合で約6カ月の連続利用が可能だ。バッテリーはmicroUSBからの5V 2Aの給電によって充電できるので、監視が必要ない時間帯にSpotCam Solo2を取り外して充電したり、一時的にモバイルバッテリーから充電したり、充電済みのバッテリーと交換するなどさまざまな運用が可能だ。
オプション製品として、ソーラーパネルの「SolarPowerBank」(税込み5990円)も用意されている。SolarPowerBankは5200mAhのバッテリーを内蔵したソーラーチャージャーで、SpotCam Solo 2に太陽光発電で給電できる。SolarPowerBankの太陽光発電と内蔵バッテリーを合わせると、環境によっては完全にメンテナンスフリーでの運用も可能かもしれない。
なお、製品サイトやパッケージにはOutput Rate 91%(91%の出力率)との記述があるが、これは「3.3Vのバッテリーセルから5Vへの変換効率」を意味し、ソーラーパネルの変換効率を指すものではないとのことだ。
完全ワイヤレスが要求される設置場所は屋外であるケースが多いと思われるが、SpotCam Solo 2の防水認定はIP65だ。IP表示では第1数字記号が人体/固形物体に対する保護、第2数字記号が水の浸入に対する保護を表すが、SpotCam Solo 2のIP65だと「粉じんの侵入が完全に防護されており、いかなる方向からの水の直接噴流によっても有害な影響を受けない」ことを表す。
そのため、風雨にさらされるような屋外への設置も可能だ。動作温度もマイナス30度〜50度と非常に幅広く、寒冷地や暑い地方の屋外でも利用できそうだ。
ただし、強風による落下や破損は当然保証対象外なので安全かつ確実な固定は必要だ。SpotCam Solo 2に付属している壁用スタンドは非常にコンパクトで、本体とは磁石で着脱できるようになっている。壁用スタンドは半球状の膨らみがあり、そこがボールジョイントのようになって自由にSpotCam Solo 2の撮影方向を変更可能だ。
ネットワークは、2.4GHzの無線LAN(Wi-Fi)に対応する。2.4GHz帯は5GHz帯に比べて障害物に強いので、屋外に設置しても部屋の窓近くにアクセスポイントや中継器を設置すれば通信可能だろう。カメラのスペックはフルHD(1920×1080ピクセル)/30FPS、必要帯域は0.5〜1Mbpsとなっている。水平180度の広画角で、Webブラウザから確認すると全体が湾曲して見えるが、スマホアプリではある程度補正される。
それでは、早速設定をしていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.