第12世代Core i9プロセッサ搭載の「Intel NUC 12 Extreme」はどこが進化したのか(前編)(1/3 ページ)

» 2022年02月25日 02時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

 Intel NUC(Next Unit of Computing)といえば、小型でメモリやストレージをパチパチとはめ込んで組み立てるお手軽PCと思う人が多いかもしれない。しかし、これまでにもAMDのGPUを搭載した小型モデルや、外部GPUを採用した大柄なモデルもあった。

 1つの分岐となったのは、新たにPCI Expressスロットを備えることで性能と拡張性を高めた「Intel NUC 9」シリーズだ。開発コード名はワークステーション向けがQuartz Canyon、ゲーミング向けがGhost Canyonと呼ばれ、第9世代(同Coffee Lake)のプロセッサを備えた意欲的なモデルだった。

 CPUやチップセットをあらかじめ組み込んだカード型のモジュールユニット「Compute Element」を、シャシー内のベースボードにある専用スロット(PCI Express x16形状)に装着する形で提供しているのもユニークだ。

Intel NUC 9 Extreme 第9世代のプロセッサを搭載した「Intel NUC 9」。このときの容積は約5Lで、装着できるカード長も約20cmまでだった

CPUを第12世代に強化! PCIe 5.0のグラフィックスカードにも対応

 このコンセプトを継承しつつ、ボディーサイズをさらに大型化して最長約30.48cm(12インチ)の拡張カードを搭載可能にした「Intel NUC 11 Extreme Kit」(Beast Canyon)が2021年に投入された。

 今回取り上げる「Intel NUC 12 Extreme」(Dragon Canyon)は、その名の通り最新の第12世代Coreプロセッサ(Alder Lake)を搭載した最新モデルとなる。16コア24スレッド(Pコア8基+Eコア8基)で最大5.1GHzで動作するCore i9-12900を搭載したNUC12EDBi9と、16コア20スレッド(Pコア8基+Eコア4基)で最大4.9GHzで動作するCore i5-12700を備えたNUC12EDBi7が用意される。

 いずれのCPUもCompute Elementにあらかじめ装着されており、そこにメモリとストレージを取り付けて、シャシー内のベースボードに差し込むことで動作する。ボディーサイズは従来と同じ約120(幅)×357(奥行き)×189(高さ)mmで、容積は約8.1Lのままだ。

Intel NUC 12 Extreme 外観は従来の「Intel NUC 11 Extreme Kit」を継承している「Intel NUC 12 Extreme」

 Intel NUC 12 Extremeで強化されたのは、CPUをIntel最新の第12世代Core i9-12900/Core i7-12700に、チップセットもIntel Z690となったことだ。同時に、グラフィックスカードはPCIe 5.0 x16対応となり、M.2スロットもPCIe 4.0 x4が2基から3基に増加した。有線LANも従来の2.5GbEに10GbEも加わっている。

 今回発表されたIntel NUC 12 Extremeは、2022年第2四半期(4月〜6月)に発売される予定で、主なスペックは下記の通りとなる。2022年には他のバリエーションも投入していくようだ。

Intel NUC 12 Extremeの主なスペック
型番 NUC12EDBi9 NUC12EDBi7
CPU Core i9-12900(Pコア8基+Eコア8基24スレッド、最大5.1GHz) Core i7-12700(Pコア8基+Eコア4基20スレッド、最大4.9GHz)
3次キャッシュ 30MB 25MB
PBP 65W
GPU Intel UHD Graphics 770(CPU内蔵)
メモリスロット DDR4-3200 SO-DIMM×2(最大64GB/1.2V)
拡張スロット PCIe 5.0 x16接続×1(最長約30.48cmまで装着可能)
M.2スロット M.2スロット×3(PCIe 4.0 x4×3、うち1基はCPU直結、残り2基はPCIe 4.0 x4/SATA両対応)
無線通信 Wi-Fi 6E/Bluetooth 5.2(Intel AX211)
インタフェース HDMI 2.0b×1、Thunderbolt 4×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×7、10Gigabit Ethernet×1、2.5Gigabit Ethernet×1、SDメモリーカードリーダー(UHS-II SDXC)、3.5mmヘッドホン/マイクコンボジャック
本体サイズ 約120(幅)×357(奥行き)×189(高さ)mm
重量 約4.65kg(メモリ/ストレージ/グラフィックスカードを除く)
付属品 電源ケーブル、簡易マニュアル
カラー ブラック
OS −(Windows/Windows Server 2019/Linux対応)
価格 1450ドル 1150ドル

 評価機の外箱は「ENGINEERED TO WIN」と記された巨大な段ボール箱だったが、本体を除く付属品は電源ケーブルとマニュアルのみと至ってシンプルだ。

Intel NUC 12 Extreme 評価機のパッケージ
Intel NUC 12 Extreme 付属品も至ってシンプルだ

 電源を入れると、前面にドクロマークが現れ、ボディー底面のLEDとともにレインボーに光る。消灯や光り方のパターンは、専用ユーティリティーの「Intel NUC Software Studio」から細かくカスタマイズできるが、原稿執筆時点では対応するIntel NUC Software Studioが提供されていなかった。

Intel NUC 12 Extreme 前面中央にある電源ボタンを押すと、ドクロマークが現れる
Intel NUC 12 Extreme 4本のネジを回すと前面のドクロマーク入りカバーが取り外せる
Intel NUC 12 Extreme ボディー前面と両側面にLEDが仕込まれている

 続いて、ボディーの外観や内部の構造を細かく見ていこう。

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