では5410の実力について、ベンチマークテストを使って見ていこう。
比較するモバイルPCには、先日レビューしたONE-NETBOOK Technologyの「ONEXPLAYER mini」をピックアップした。こちらはゲーミングPCではあるが、採用CPUがCore i7-1195G7(以下、1195G7)だからだ。
1195G7は開発コード名「Tiger Lake(UP3)」の最上位モデルにあたり、5410に搭載されているCore i7-11390H(以下、11390H)は「Tiger Lake(H35)」に属するCPUとなる。この2つを比較したものが以下の表だ。
| モデル名 | Core i7-11390H | Core i7-1195G7 |
|---|---|---|
| コアの数 | 4 | |
| スレッド数 | 8 | |
| ターボ・ブースト利用時の周波数 | 最大5.0GHz | |
| キャッシュ | 12MB Intel Smart Cache | |
| バススピード | 毎秒4GT | |
| コンフィグラブルTDP周波数 | 3.4GHz〜2.9GHz | 2.9GHz〜1.3GHz |
| オペレーティングレンジ(TDP) | 35W〜28W | 28W〜12W |
| GPU | Intel Iris Xe Graphics(96EU) | |
こうして比較してみるとよく似ていることが分かるだろう。コアとスレッドの数は同じだし、ターボ・ブースト利用時の最大周波数も同じだ。異なるのはコンフィグラブルTDP-up/down周波数とTDPのレンジだ。11390Hの方が周波数とTDPが高い。
ONEXPLAYER miniは液晶ディスプレイのサイズが7型と小型なため、発熱を抑えられる低消費電力の1195G7が選ばれているが、5410との差はどれくらいあるのだろうか。
テストの際には、5410の設定→システム→電源→電源モードで「高パフォーマンス」に設定して測定した。16GBのメモリ(LPDDR4X 4266MHz)と1TBのSSDを搭載したONEXPLAYER miniの画面解像度は1920×1200ピクセルで、TDPを28Wに設定した時の測定値を利用している。
まずは「CINEBENCH R23」だが、Single/MultiともにONEXPLAYER miniがリードしている。
続いて「PCMark 10」のグラフだが、スコアの傾向はCINEWBENCH R23と同じだが、総合スコアで3.7%程度に差が縮まっている。総じて、ONEXPLAYER miniの方が高クロックで動作しているのが分かる。
一方の「3DMark」になると、さらに差を広げられてはいるが、ONEXPLAYER miniのTDPを20Wにすると5410の方が上回っており、それほど目くじらを立てるほどでもない。ONEXPLAYER miniはゲーミングPCを銘打っているだけに、5410はビジネス向けモデルなのに随分と頑張っていると言えよう。
なお「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレベンチマーク」の結果だが、5410では全て「設定変更を推奨」だった。PCMark 10 Applicationsについては単独での結果を載せておく。
ストレージのSSDについては、SK hynix製の容量1TB(M.2 SSD/PCIe Gen 3 x4)が採用されており、普段使いでは十分なスコアが出ていた。
最後に、バッテリー駆動時間をチェックする。
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