「iPad Air(第5世代)」を使って確かめた11インチiPad Proとの違い どちらを選ぶべきか本田雅一のクロスオーバーデジタル(1/3 ページ)

» 2022年03月17日 19時30分 公開
[本田雅一ITmedia]

 「iPad Air」がおよそ1年半の時間を経て第5世代へと進化した。これまでMacを中心に、iPad Proにも展開されてきたApple独自SoC(System on a Chip)の「M1」をiPad Airとして初採用したことが大きな違いだ。これにより、Mac向けAppleシリコンの第1弾として開発されたM1が、とうとうiPadシリーズの中核機にまで降りてきたことになる。

iPad Air ついにM1搭載となった「iPad Air」の第5世代モデル

 iPad Airは2020年発売の第4世代で大きく製品コンセプトが進化していたため、今回のモデルチェンジは外観の変更点がほぼない。Apple Pencil(第2世代)をはじめ、Magic KeyboardやSmart Keyboard Folio、Smart Folioといった周辺機器との互換性も維持されている。

iPad Air iPad Airの背面と純正カバー(Smart Folio)

 第4世代iPad Airと比較した場合、SoCがiPhone向けのA14 BionicからMac・iPad Pro向けのM1へと変更されたことに加え、インカメラはiPad Proと同じ122度の画角を持つ1200万画素の超広角カメラを搭載し、センターフレームという人の姿を追いかける機能も備えた。USB Type-Cコネクターは通信速度が5Gbpsから10Gbpsへと高速化している。

 そして世の中の携帯電話ネットワークが4G LTEから5Gへと移行を進める中、iPad Airにも最新のiPhoneやiPad Proと同じスペックの5G対応モデムが内蔵された。

 決して小さくはない進化だが、いずれも時代の変化に合わせて最新の技術に対応するためにコンポーネントを置き換えたものであり、iPad Airの位置付けは不変だ。

 プライベートから仕事まで、クリエイティブな作業から日常的な情報へのアクセスまで、映像や音楽、写真を高品位に、しかもシンプルで直感的な操作で使いこなせるタブレット端末である。決して安価ではない高級モデルではあるが、その中ではアフォーダブルな(購入しやすい)価格帯に落とし込まれたバランスのいい製品だ。

 同価格帯にライバルとなりそうな有力製品もない。iPadにしても、Androidタブレットにしても、スタート地点では大きな画面を持つスマートフォンといった姿で、Webや映像作品、写真などを大きな画面で鑑賞するメディアプレーヤーとしての性格が強かった。

 その殻を積極的に打ち破ろうとしてきたのがiPad Proで、ペンを加え、キーボードを加え、さらにトラックパッドを加え、並行してiPad OSを強化することで応用範囲を広げてきた。iPad Airはその特徴の多くを引き継ぎ、同じiPad OSの機能を同じSoCで使えるのだから、iPad Proが可能にしてきたほとんどのアプリを同等の品質、機能で利用できる。

Smart Keyboard Folio iPad Airにキーボード付きカバーのSmart Keyboard Folioを装着した様子
Smart Keyboard Folio Smart Keyboard Folioは11インチiPad Proと兼用であり、カメラ周辺の穴が大きく開いている

 それ故に、正面からiPad Airのライバルといえそうな製品が思い当たらない。唯一、ライバルとなりそうな製品は、Apple自身が販売している「11インチiPad Pro(第3世代)」だ。

 価格差は256GBモデルで比較した場合、iPad Proが1万4000円高と意外に小さい。もちろん、5つのカラーバリエーションを持つなど、よりポップでパーソナルなイメージを持つiPad Airだが、どのようにハードウェアが異なるかについて、もっと突き詰めて情報を集め、購入時の参考にしたいという方もいるだろう。

 そこで今回のコラムでは、この両者について違いを掘り下げてみることにする。実は執筆に先立って、筆者のYouTubeチャンネルでライブを開催し、新しいiPad Airの質問を募集してみた。カラーリングなどファッションに近い視点の質問も多かったが、やはり最も多かったのは同じM1を搭載する11インチiPad Proとの違いだ。

 ほぼ同じサイズの本体に同じSoCを搭載するのだから、発揮できるパフォーマンスは同じということになる。すなわちライバル不在のタブレット業界で最も高速で、モバイルパソコンと比べても高速ということだ。

 ではどのような点が異なるのだろうか。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年02月25日 更新
  1. 画面が伸びる! 勝手に回る! デジタル文房具の未来を拓くLenovoの“変態ギミック”搭載PC 3選 (2026年02月23日)
  2. 攻めの構造と98%レイアウトの賛否はいかに? ロジクールの“コトコト”キーボード「Alto Keys K98M」を試す (2026年02月25日)
  3. 羊の皮を被った赤い狼 日常に溶け込む“ステルス”デザインにRTX 5070を秘めたゲーミングノート「G TUNE P5(レッド)」レビュー (2026年02月24日)
  4. AI故人との対話は「1年」まで?――開発者があえて「卒業」を推奨する理由 (2026年02月24日)
  5. パーツ高騰の救世主? 実売6000円弱のコンパクトPCケースや1.4万円のIntel H810マザーが話題に (2026年02月23日)
  6. 16GB版と8GB版のすみ分けが進むRTX 5060 Ti――HDD「完売」報道の影響は? 今週末のアキバパーツ事情 (2026年02月21日)
  7. モニター台とドッキングステーションが合体した「Anker USB-C ハブ 10-in-1 Monitor Stand」が28%オフの1万7990円で販売中 (2026年02月20日)
  8. テンキーレスの定番「ロジクール MX KEYS mini」が1.3万円で買える (2026年02月24日)
  9. AIツールやショートカットを爆速で操れる「ロジクール MX MASTER 4」がセールで1万7910円に (2026年02月24日)
  10. マウスの概念が変わる! ロジクールG「PRO X2 SUPERSTRIKE」が切り開く“身体感覚”と直結する新たなクリック体験 (2026年02月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年