11.6型と小型で据え置き用スタンド付属! VGA接続もサポートしたモバイルディスプレイ「LCD11HCR-IPS」を試すモバイルディスプレイの道(1/3 ページ)

» 2022年03月24日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

 アイティプロテックの「LCD11HCR-IPS」は、11.6型のモバイルディスプレイだ。現行のモバイルディスプレイは、13.3型と15.6型がほとんどを占めているが、本製品はそういった中では珍しい、11.6型というコンパクトなサイズが特徴となる。

 また、前回紹介した15.6型の「LCD15HCR-IPS」と同様、VGA接続(アナログRGB/D-Sub 15ピン)に対応するのもポイントだ。メーカーから実機を借用したので、レビューをお届けする。

LCD11HCR-IPS アイティプロテックの11.6型モバイルディスプレイ「LCD11HCR-IPS」。ボディーサイズは約284(幅)×168(奥行き)×10(厚さ)mmと小柄だ

モバイルPCとの組み合わせに適した11.6型のコンパクトサイズ

 まずは基本的な仕様をざっと見ていこう。画面サイズは11.6型で、モバイルPCと組み合わせて持ち歩くには適したサイズだ。画面解像度は1920×1080ピクセルと、サイズは小さくとも表示性能は十分にある。

 IPS方式の液晶を採用しており、画面はノングレア(非光沢)。視野角は水平/垂直ともに170度で、リフレッシュレートは60Hz、輝度は220ニト、コントラスト比は1000:1となっている。タッチ操作には対応せず、背面に2基のスピーカー(2W×2)を内蔵する。

 接続方法はHDMIとUSB Type-Cに加えて、VGAにも対応する。本体にVGAポートが用意されているわけではなく、付属のケーブルを用いてmicroBで接続する仕組みだ。詳しくは後述する。

 スタンドとしても使えるカバーが付属し、持ち歩く時には画面を保護する役割を果たす。モバイルディスプレイではよく見られる構造だが、本製品はマグネットで吸着するのではなく、ネジで留める構造になっている。うっかり外れにくいのは利点だが、このネジは出っ張りが発生するため、バッグの中で他の荷物を傷つけないように気をつける必要がある。

LCD11HCR-IPS メーカーロゴなどはなくシンプルなデザインだ。ベゼルは段差のあるタイプとなる
LCD11HCR-IPS 背面。カバー兼用スタンドは上部2カ所のネジで固定する特殊な構造だ
LCD11HCR-IPS カバー兼用スタンドをたたんだ状態。2カ所のネジが目立つ
LCD11HCR-IPS 画面を覆うカバーを開いて手前に広げ、そこに本体を立てる構造となる
LCD11HCR-IPS 標準的な角度にしたところ。前回紹介した15.6型は3段階で変更できたが、こちらは2段階だ
LCD11HCR-IPS やや上方を向いた状態。カバーはネジ留めされているので安定している
LCD11HCR-IPS 本体(上)とカバー(下)を並べた状態。カバー表面はファブリック調だ
LCD11HCR-IPS 前回紹介した15.6型のLCD15HCR-IPSと同様、このネジは背面に飛び出る形となる
LCD11HCR-IPS バッグの中に入れる場合、他の収納物を傷つけないよう気をつけたい

 本製品には、このカバー兼用スタンドに加えて、背面のVESAマウントに取り付けて使う、金属製の据え置きスタンドが付属する。モバイルディスプレイでこれだけしっかりしたスタンドが付属する製品はまれで、同社製品の売りの1つだが、ボディーがコンパクトなこの11.6型モデルには、ややアンバランスな印象もある。後ほど詳しく見ていく。

 付属品は、前述の3通りの接続方法に対応したケーブルに加え、カバー兼用スタンド、デスクトップ用スタンド、さらに電力不足時に使用するACアダプターまでが付属する。前回紹介したLCD15HCR-IPSもそうだったが、かなりの充実ぶりだ。

LCD11HCR-IPS 付属ケーブルはUSB Type-C、miniHDMI→HDMIの他、VGA→microBケーブルと充実している。さらにACアダプターもセットになる
LCD11HCR-IPS こちらはVGAケーブルで、モバイルディスプレイ本体のmicroBポートに接続する
LCD11HCR-IPS デスクトップ用の据え置きスタンドが付属する。実際の利用方法は後述する

 モバイルディスプレイ本体の重量は、公称値で約445gだ。15.6型に比べると劇的に軽いが、最近は13.3型で300g台のモデルが登場しているため、圧倒的というほどではない。カバー兼用のスタンドを装着すると実測で638gとなるので、持ち歩きを考慮するのならば、こちらの重さを基準に検討した方がよいだろう。

 ユニークな特徴としては、本体の背面にVESAマウントの穴が開いていることが挙げられる。付属のデスクトップ用スタンドを取り付けるためのものだが、汎用(はんよう)規格なのでアイデア次第でさまざまな使い方ができる。ただし一般的な100mmではなく75mm仕様なので注意しよう。

LCD11HCR-IPS 重量は本体のみで408gある
LCD11HCR-IPS カバー込みだと638gだ。サイズを考えると妥当な重量というところだろう
LCD11HCR-IPS 背面にはVESAマウント穴があり、後述のデスクトップ用スタンドを取り付けるのに使用する
LCD11HCR-IPS 汎用サイズなので、他のVESA互換アームなども取り付け可能だ。ただし、100mmではなく75mm幅になる

 続いて、モバイルPCに接続してみよう。

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