“山椒は小粒でぴりりと辛い”超小型PC「GPD MicroPC 2021ver」を試す(1/3 ページ)

» 2022年04月06日 12時00分 公開
[渡辺まりかITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 ここ数年、ノートPCだけでなくデスクトップPCを含め、超小型PCが続々と登場している。以前から小さくてかっこいいガジェットが好きだったこともあり、個人的にはうれしい限りだ。

 その一方で、超小型PCにもゲーミングPC化の波が来て、スペックが上昇する中で上位モデルが10万円台半ば〜後半と価格が上昇しているのは気になるところである。しかし、今回取り上げる中国のShenzhen GPD Technologyの「GPD MicroPC 2021ver」は、6万円台と手頃な実売価格でありながら、高い拡張性を備えたユニークな存在だ。

 PC USERでは従来の「GPD Micro PC」も取り上げているが、その最新モデルとなる。

GPD MicroPC 2021ver. 6型ディスプレイを搭載した超小型PC「GPD MicroPC 2021ver」
GPD MicroPC 2021ver. パッケージの作りがよく、開封する際もワクワク感を与えてくれる

小さなボディーながら拡張性もきちんと確保

 GPD MicroPC 2021ver.は、従来モデルからCPUとSSD容量をグレードアップさせたものだ。具体的には、CPUがCeleron N4100(4コア4スレッド、1.1GHz〜2.4GHz、Gemini Lake)だったものがN4120(4コア4スレッド、1.1GHz〜2.6GHz、Gemini Lake Refresh)に、120GBだったストレージが256GB(M.2 SSD)へと倍増している。

 それ以外は、前モデルと共通だ。メインメモリは8GB LPDDR4、ディスプレイは6型で、Gorilla Glass 4でカバーされたIPS方式の液晶ディスプレイを採用する。画面解像度は1280×720ピクセルで、アスペクト比は16:9となっている。タッチ操作には非対応だ。

 ボディーサイズは約153(幅)×113(奥行き)×23.5(厚さ)mm、重量は公称値で約440gと、片手で握って持てるコンパクトさを維持している。無線LANはIEEE 802.11ac対応で、Bluetooth 4.2をサポートする。

 OSはWindows 10 Proで、残念ながらWindows 11へのアップグレード要件は満たしていない。

GPD MicroPC 2021ver. ディスプレイ天面にGPDロゴがあるのは従来通りだが、向きが180度変更された
GPD MicroPC 2021ver. 底面の形状に変わりはなく、冷却ファンが見えるのも同様だ
GPD MicroPC 2021ver. 液晶ディスプレイは約145度まで開く

 このコンパクトなボディーに、豊富なインタフェースを備えているのも特徴だ。前面に3.5mmのヘッドフォン端子、左側面にUSB 3.0 Type-A端子とmicroSDスロット、そして背面にUSB 3.0 Type-C、USB 3.0 Type-A×2、HDMI 2.0出力、シリアル(RS-232C)、ギガビット対応の有線LANと、各端子を並べている。実に盛りだくさんで、同社が「『工具』として使えるGPD最小のプロフェッショナル向けポケットパソコン」とうたうのもうなずける。

GPD MicroPC 2021ver. 前面の左端に3.5mmヘッドフォン端子とマイクの穴、ストラップホールがある
GPD MicroPC 2021ver. 背面には、左からシリアルポート、HDMI 2.0出力、USB 3.0 Type-A×2、USB 3.0 Type-C、有線LAN端子が並ぶ。なお、USB Type-C端子はUSB Power Deliveryだけでなく、DisplayPort Alternate Modeに対応しており、ディスプレイ出力としても利用できる
GPD MicroPC 2021ver. 左側面にUSB 3.0 Type-A端子とmicroSDスロットが並ぶ
GPD MicroPC 2021ver. 右側面はフラットだ

 パッケージに含まれるのは、取り扱い説明書、ACアダプター、USB Type-C→USB Type-Cケーブル、ストラップと保証書だ。ACアダプターは5V/3A、9V/2.67A、12V/2Aの出力が可能だ。

GPD MicroPC 2021ver. 主な付属品

 また、日本仕様ということで、天空の公式ショップ(税込み、以下同様)GPD Direct)やAmazonの天空パッケージ版を購入すると、ロゴ入りの専用ケースやカラビナリング兼用ネックストラップ、液晶クリーナー、ステレオイヤフォン、USBマルチカードリーダーが付いてくる。地味ながら、お得感がある。

GPD MicroPC 2021ver. 天空のパッケージ版には、さまざまな実用グッズがセットになっている

 続いて、ベンチマークテストでマシンのパフォーマンスを見ていこう。

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2025年02月14日 更新
  1. 余ったM.2 SSDを有効活用! 玄人志向のUSB4対応SSDケース「GWM.2AM-U4CC」を試す (2025年02月13日)
  2. “オールIntel”なPCはいかが? ドライバが成熟した「Arc A750」は、AAAタイトルをWQHDで快適にプレイできて2万円台も狙える高コスパGPU (2025年02月12日)
  3. 約5.8万円のAndroidタブレット「LAVIE Tab T11」を試す 安価なタブレットとの違いは? (2025年02月11日)
  4. FMVがモバイルノートPC市場でシェアNo.1となる――FCCL大隈社長が目指す新たな頂 (2025年02月13日)
  5. 組子細工を組み込んだ「FMV Note C」登場! 島根富士通がPCの累計生産台数5000万台突破を記念して (2025年02月14日)
  6. 「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」の既知の不具合まとめ【2025年1月14日現在】 (2025年01月14日)
  7. 新「FMV」に込めた不退転の決意 学生から「パソコンはいらないよ」と言われても王道を行く理由 FCCLの大隈社長に聞く (2025年02月12日)
  8. MSI、7型/8型ポータブルゲーミングPC「Claw 7 AI+ A2VM」「Claw 8 AI+ A2VM」の国内販売を開始 (2025年02月13日)
  9. OpenAIのサム・アルトマンCEOが日本で語った「ChatGPT」の未来像 「あと10年で世界は激変する」の真意 (2025年02月10日)
  10. Adobe製品が複数アップデート LightroomやIllustratorはパフォーマンス向上や新機能/機能改善 Photoshopは「ライブ共同作業」をプライベートβ提供 (2025年02月13日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2025年