360度Webカメラ「KAIGIO CAM360」が4月14日発売 8万8000円

» 2022年04月13日 19時25分 公開
[金子麟太郎ITmedia]

 ソースネクストは、自社で開発した会議用の360度Webカメラ「KAIGIO CAM360(カイギオ カム 360)」を4月14日に発売する。既に同社サイトにて予約を受け付けている。価格は8万8000円(税込み、以下同)。

 KAIGIOは、Web会議をより快適にするソフトウェアやIoTデバイスを取りそろえるべく、ソースネクストが2021年6月に発表したブランドだ。そのブランドから新製品が発表された形だ。

会議に参加する全員の顔を映す

 KAIGIO CAM360は、4つの2Kカメラ、8つのマイク、3つスピーカーが一体になった製品で、会議に参加する全員の顔を映すのが基本コンセプトとなっている。独自のAIが人の体と声で人物を検知し、会議室にいる人の表情が見えるように、人物を拡大して映し出せる。

ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ KAIGIO CAM360
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 本体上部に4つのカメラを備える

 状況に応じて下記の表示モードからいずれか1つを選んで使うこともできる。

  • 表情がはっきり見える「4分割モード」(パノラマ表示 あり/なし)
  • 参加者が5人以上いて、発言者が多いときや、画面越しの相手とはじめて話す会議に役立つ「9分割モード」(パノラマ表示 あり/なし)
  • 一定の場所を固定して映すことが可能な「120度モード」(パノラマ表示 あり/なし)
  • 画面を二分割して、上下に180度の映像を表示する「上下180度モード」
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 4分割モード
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 9分割モード
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 120度モード
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 上下180度モード
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 実際にWeb会議をしている様子

 人の認識には専用AIチップを活用。人の顔(上半身)が映り込んだ場合に会議参加者と見なすが、全身が映ったり、動きが激しかったりすると、うまく認識できないとのこと。

 ノイズを軽減する8つの無指向性マイクで半径5mまでの音を拾えるのも特徴の1つだ。外部マイクの取り付けも可能で、クリアに集音できるという。ノイズキャンセリング、エコーキャンセラーも備え、一般的なスピーカーよりも周波数帯域が広い他、通話先に送る音声レベルの変動を小さくし、聞き取りやすくするオートゲインコントロールも備える。

ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 半径5mまで集音、ノイズも軽減する8つの無指向性マイク
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ スピーカー
ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ 底面には三脚用のネジ穴や、外部マイクの接続端子などがある

 対応OSは、Windows 11/10/8.1、macOS Monterey(12.0)/Big Sur(11.0)/Catalina(10.15)。下記のWeb会議用ソフトウェアで動作する。

  • Zoom
  • Skype
  • Microsoft Teams
  • Cisco Webex Meetings
  • Cisco Webex Teams
  • Google Meet
  • Slack

 サイズは125(幅)×280(高さ)×125(奥行き)mm、重さは815g。

 関連商品として「KAIGIO CAM360 ブラック収納バッグ」(5500円)が5月13日に発売される他、「KAIGIO CAM360・ワイド延長保証サービス」(8470円)が用意される。本サービスへの加入手続きは、対象製品の購入と同時、もしくは対象製品の購入から30日以内に行える。

ソースネクスト KAIGIO CAM360 Webカメラ KAIGIO CAM360 ブラック収納バッグ

なぜラインアップを拡充したのか キーワードは「ハイブリッドワーク」

 ソースネクストは、会議用の360度Webカメラとして「MeetingOwl Pro」(12万6500円)を既に販売しているが、なぜラインアップを拡充したのか。4月13日の新製品発表会でソースネクスト代表取締役社長兼COOの小嶋智彰氏がその理由を語った。

 昨今、急速にテレワークが浸透し、個人の働き方が多様化している。そんな中、「ハイブリッドワーク」が働き方の新たな潮流となりつつある。このハイブリッドワークは、オフィスワークとリモートワークを組み合わせた働き方で、例えば必要に応じて出社し、在宅で済む案件はリモートワークに切り替えるなど、その柔軟性が注目されている。

 ソースネクストが行った調査では、今後もリモートワークやハイブリッドワークを継続すると回答した人が7割を超え、会議室からオフラインで参加する人が混在した会議形態)が増えたと感じている人も7割以上となり、働き方の変化とともに会議形態が変化している。

 一方で、リモート会議で困ったこととして、「システムの煩雑さやトラブル」、「コミュニケーションの取りづらさ」が上位に挙げられる点は、昨年の調査から状況が変わっておらず、まだ課題を抱える方が多いことも分かったという。

 そうした課題を解決すべく誕生したのがKAIGIO CAM360である。前述のようにMeetingOwl Proよりもカメラや表示モードが増えたことで、あらゆる会議に1台で対応しやすくした。今後もラインアップを拡充するとしている。

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