実際にRing Video Doorbell 4を使ってみると、大きく「タイムラグ」と「バッテリー駆動時間」の2つが気になった。
有線タイプのドアフォンと比べると、インターフォンを押してから応答できるようになるまでの時間にタイムラグがある。試用した環境では、ボタンを押してからスマートスピーカーが鳴るまでに5〜10秒ほどのタイムラグがあった。ボタンを押したらすぐに「ピンポーン」と鳴って、すぐに応答できる今までのドアフォンのイメージが強く焼き付いていると、どうしても“待たされる”感覚がある。
加えて、細かいことかもしれないが、インターフォンの押しボタンがやや固い。Amazonの担当者の話を聞く限り、米国では親指でインターフォンを押す人も多いため、力を込めて押す設計としたようだ。日本的なインターフォンのボタンのつもりで押すと「えっ」と感じるかもしれない。
なお、Ring Video Doorbell 4ではボタンを押してから30秒は再度押しても鳴らない仕様となっている。応答がない場合に「ピンポンピンポーン」と押し直すようなことができない。せっかちな人なら、なおさら待たされている感覚を覚えるかもしれない。
公称スペックでは、Ring Video Doorbell 4のバッテリーは、フル充電から最長で2カ月程度持つとされている。これは4人家族で1日10回〜12回ほど出入りした場合の想定値となっている。
ただし、使い方によってはバッテリーの消耗がもっと早くなる。筆者が試用した期間はまだ短いのだが、「1時間に1回静止画を撮影」「在宅中はスマートディスプレイから常時映像確認」といった使い方をする場合は、バッテリー充電(交換)の頻度が多くなるだろう。故にバッテリーの充電を手間だと感じる人もいるかもしれない。
バッテリーパックは簡単に取り外せる上、Micro USBケーブルで直接充電できる設定となっている。先述の通りバッテリーパックの予備を用意しておけば、ドアベルの機能を生かしたまま、スムーズにバッテリー交換はできる。予備のバッテリーがない場合、満充電までにかかる所要時間は約5〜6時間なので、その間はドアベルとして使えないことは留意したい。
なお、Googleの競合製品「Nest Doorbell」はバッテリー内蔵式で、充電はUSB Type-C端子を介して行うようになっている。モバイルバッテリーを持っていれば、それを使って継ぎ足し充電できるものの、「スマートさ」という点ではバッテリー交換式のRing Video Doorbell 4の方がむしろ上かもしれない。
ちなみに、Ring Video Doorbell 4のバッテリーパックは同じく屋内/屋外兼用のセキュリティカメラ「Ring Stick Up Cam Battery」と共通だ。Ringシリーズのドアベルとカメラを両方使う人なら、予備バッテリーを持っておいて損はなさそうだ。
Ringシリーズのスマートドアベルやスマートカメラの基本機能は無料で利用できる。一方で、以下の付加機能を利用する場合は、有料サブスクリプションサービス「Ringプロテクトプラン」の契約が必要となる。
「後から動きを振り返る」というスマートドアベル/スマートカメラのメリットを享受するには、プロテクションプランの契約が推奨される。プランはデバイス単位で契約する「Basicプラン」と、住所単位で契約する「Plusプラン」が用意されており、料金は以下の通りとなる。
なお、Ringの日本進出記念として、Ringシリーズのカメラデバイスを購入したユーザーは、2023年3月31日まではプロテクトプランを無料で体験できる。無料体験はBasicプランとPlusプランのどちらも選べるようになっている。
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