Windows 11 Pro搭載で実売6万円切りのお手軽ノートPC「THIRDWAVE VF-AD5」を試す(1/3 ページ)

» 2022年04月25日 12時30分 公開
[今藤弘一ITmedia]

 サードウェーブのPCと言えば、ゲーミングPCの「GALLERIA」シリーズ、クリエイター向けの「raytrek」シリーズなど、こだわりのPCを思い浮かべる人が多いだろう。今回取り上げる「THIRDWAVE VF-AD5」(以下、VF-AD5)は、原稿執筆時の実売価格で5万6980円(税込み、以下同様)と6万円を切る価格のノートPCで、同社のべーシックノートPCに位置づけられる。

 以前から同社は、14型の液晶ディスプレイを搭載した低価格のエントリーモデルを継続して販売しているが、このVF-AD5はシリーズ初となる15.6型の最新モデルとなる。

 これまでとは一回り大きなサイズの液晶ディスプレイとなり、画面解像度もフルHD(1920×1080ピクセル)と、いわゆるスタンダードなモデルだ。

 CPUには、開発コード名でJasper Lake世代のCeleron N5100、GPUはCPU内蔵のIntel UHD Graphicsを採用するなど、切り詰めるところはコストカットをしつつ、ブラウジングやメールチェック、LINEの利用といった、ライトなPC用途での快適さのバランスを追求しているのがポイントだ。

VF-AD5 サードウェーブの6万円切りノートPC「VF-AD5」

低価格モデルながら使い勝手にこだわった1台

 まずは、VF-AD5の主なスペックを以下にまとめた。

VF-AD5スペック
CPU Celeron N5100(4コア4スレッド、1.1GHz〜2.8GHz)
メモリ 4GB LPDDR4X(増設/換装不可)
ストレージ 128GB eMMC
GPU Intel UHD Graphics(CPU内蔵)
液晶ディスプレイ 15.6ワイド液晶(60Hz)
画面解像度 1920×1080ピクセル
キーボード テンキー付き日本語キーボード(JIS配列準拠103キー)
無線LAN Intel Dual Band Wireless-AC 3165(IEEE 802.11ac/a/b/g/n)
Bluetooth Bluetooth 4.2
インタフェース USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×1、 HDMI 2.0b×1、microSDメモリーカードスロット(SDXC対応)、マイク入力/ヘッドフォン出力共用端子×1
バッテリー駆動時間 約13.4時間(JEITAバッテリ動作時間測定法Ver.2.0)
Webカメラ 720P対応Webカメラ
付属品 ACアダプター (出力45W、USB Power Delivery対応)、USB Type-C→USB Type-Cケーブル
ボディーサイズ 約359(幅)×235(奥行き)×17.1(高さ)mm(ゴム足含まず)
重量 約1.7kg(バッテリー含む)
OS Windows 11 Pro 64bit
オフィスソフト KINGSOFT WPS Office 2(ワープロ/表計算/プレゼンテーション)

 上記の一覧をザッと見て、「ああ廉価モデルだなぁ……」と思った人がいるかもしれない。確かにCPUはCeleronだし、メモリは4GB、ストレージはeMMCだ。しかし本機の真骨頂は、低価格なモデルながら、こういったスペック表に現れない見た目や実際の使い勝手にこだわりつつ、想定したユーザーを充足させるバランスのよさにある。

 本機のターゲットユーザーは、遠隔地に住んでいるPCに詳しくない両親や親戚などに、孫や子供とビデオ会議するデバイスとして、またはキーボードを備えたPCが必要になったものの、生協で用意しているPCには手が届かない学生などだ。あるいは、企業の入力業務用デバイスの更新や追加が必要になった場合なども想定されている。

 つまり、ピーキーなPC性能を求めておらず、PCを四六時中使っているわけではないライト層がメインとなる。

高級感のあるスタイリッシュなボディー

 廉価モデルで真っ先に槍玉に挙がりがちな外観だが、本機はアルマイト処理を施したアルミ素材を採用し、明るいシルバーで統一されていて、とても落ち着きのある印象だ。天板にもロゴが配置されているわけでもなく、極めてシンプルに仕上がっている。

 15.6型の大柄なボディー(幅約359mm×奥行き約235mm)ながら、厚さは実測値で約9〜24.5mm(ゴム足含む)と比較的スリムで、スタイリッシュな風合いを持っている。重量も公称値で約1.7kg、実測で1.691kgと室内での移動も負担にならず、いざというときは持ち運べるサイズ感だ。

VF-AD5 シンプルなデザインの天板を採用する
VF-AD5 本体底面に通風口があるが、ファンレスなので耳障りな動作音は発生しない。中央部分に拡張用のM.2 SSDスロットが1基ある(詳細は後述する)

 インタフェースは、本体左側面に充電とDisplayPort 1.2出力兼用のUSB 3.2 Gen1 Type-C端子とUSB 3.2 Gen1 Type-A端子、HDMI出力端子が並ぶ。右側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-A端子とUSB 2.0 Type-A端子、3.5mmマイク/ヘッドフォン共用端子、microSDメモリーカードスロット、Windows Hello対応の指紋認証センサーが配置されている。入出力関係としては必要十分だ。

VF-AD5 前面はフラットだが、中央部分がくぼんでいるので液晶ディスプレイが開けやすい
VF-AD5 背面には、液晶ディスプレイを開いた際に接地する部分にゴム足が用意されている
VF-AD5 左側面にはUSB 3.2 Gen1 Type-C、HDMI 2.0b出力、USB 3.2 Gen1 Type-A端子が並ぶ
VF-AD5 右側面には、手前から指紋認証センサー、microSDメモリーカードスロット、USB 2.0 Type-A端子、USB 3.2 Gen1 Type-A端子、3.5mmマイク/ヘッドフォン共用端子が配置されている
VF-AD5 液晶ディスプレイは実測で約137度まで開く
VF-AD5 指紋認証センサーに1度登録しておくだけで、Windowsへのログオンは簡単に行える。認証も極めてスピーディーだ

 付属のACアダプターは45W出力の小型タイプで、USB Type-C→USB Type-Cケーブルの長さも約1.8mあってケーブルの取り回しは十分に効く。付属のACアダプターとケーブルを合わせた重量は153gだった。

VF-AD5 本体に付属するACアダプターとUSB Type-Cケーブル。一緒に持っても片手に収まるので持ち運びも苦にならない

 続いて、液晶ディスプレイや入力回りを見ていこう。

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