容積8Lで拡張性も十分な新ベアボーン! ASRock「DeskMeet B660/X300」を試す(2/2 ページ)

» 2022年06月15日 10時00分 公開
[マルオマサトITmedia]
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IntelとAMDモデルでは対応ストレージに差がある

 DeskMeet B660(Intel)とDeskMeet X300(AMD)両者の主なスペックを表にまとめてみたが、Intel B660チップセットの方がAMD X300チップセットよりも新しく、機能的には少し優位性がある。

DeskMeet B660 DeskMeet X300 両モデルのスペック比較

 中でも大きく違うのがPCI Express(PCIe)の仕様だ。B660ではPCIe 4.0に対応するのに対し、X300はPCIe 3.0までの対応にとどまっている。つまり、X300の方では、現在ハイエンドクラスで標準のPCI Express 4.0 x4対応SSDを搭載しても、本来の性能は発揮できないことになる。

 ストレージの拡張性もB660の方が上だ。M.2ソケットが2基、SATAポートが3基あり、それぞれX300よりも1基ずつ多い。ただし、標準の2.5インチSSD/HDDの固定スペースはどちらも2基で、付属のSATAケーブルも2本だ。裏技(グラフィックスカードを装備しないでSSDを固定するなど)を使わない限り、B660でも2基までだ。

 B660とX300、どちらもメモリソケットを4基備えており、最大で128GBのメモリに対応する点は強調できる。汎用(はんよう)のMini-ITXフォームファクターのマザーボードではスペースの関係上、メモリソケットは2基の製品がほとんどだ。これだけのコンパクトさで4基のメモリを搭載できるのは、ベアボーンであるDeskMeetシリーズならではの強みといえる。

DeskMeet B660 DeskMeet X300 DeskMeet B660のマザーボード。メモリは4基まで装着可能だ
DeskMeet B660 DeskMeet X300 DeskMeet B660のマザーボード裏側。背面から固定するタイプのCPUクーラーも楽に取り付けられる。M.2ソケット(PCIe 4.0 x4)が用意されている
DeskMeet B660 DeskMeet X300 DeskMeet X300のマザーボード。こちらもメモリソケットを4基装備し、最大128GBまでのメモリを搭載できる
DeskMeet B660 DeskMeet X300 DeskMeet X300の裏面。M.2ソケットは表面のみで、裏面には装備していない
DeskMeet B660 DeskMeet X300 2.5インチSSD/HDDを取り付けるスペースは、背面部に2基ぶん用意されている。B660はSATAポート自体は3基あり、グラフィックスカードを使わずタイラップなどで固定するなどすれば、もう1基搭載可能だ
DeskMeet B660 DeskMeet X300 付属品は両モデル共通だ。電源ケーブル、ネジセット、ゴム足、SATAケーブル2本とマニュアルで、異なるのはマニュアルの記載内容のみとなる

CPUはTDP 65W グラフィックスカードは2スロットで20cm長まで

 組み込めるパーツの仕様についてだが、CPUはTDP 65Wまで対応している。CPUクーラーの高さは最大54mmとなる。Intelの純正クーラー「Laminar RM1」は高さが公称約49mm、AMDの純正クーラー「Wraith Stealth」は公称約54mmで、後者がギリギリ入る計算だ。

 今回はLGA1700とSocket AM4共通で使えるCPUクーラー「IS-40X-V2」(高さ約45mm)を利用したが、余裕を持って組み込むことができた。マザーボード固定板はCPUクーラー取り付け部分が大きく空いているので、このIS-40X-V2のように、マザーボードの裏側を利用して固定するタイプのCPUクーラーもすんなりと取り付けることができる。

DeskMeet B660 DeskMeet X300 CPUクーラーは別売となる。高さは最大54mmまでのCPUクーラーを取り付けられる。両モデルとも、対応CPUはTDP 65Wまでとなっている
DeskMeet B660 DeskMeet X300 今回は、高さ約45mmのトップフロー型CPUクーラーのアイネックス「IS-40X-V2」を利用した。LGA115x/1200/1700、Socket AM4対応と幅広く、グリスやワッシャーなども付属する

 また、グラフィックスカードは2スロット分の高さがあるカードを搭載可能で、長さは20cmが最大となっている。今回はASRockの「AMD Radeon RX 6600 XT Challenger ITX 8GB」(カード長は約179mm)を装着してみたが、こちらも余裕を持って収まり、配線なども窮屈になることなくすんなりと組み込むことができた。

 電源ケーブルも短すぎず長すぎず、ちょうどよい長さで、DeskMeet B660、X300ともに組み立てがしにくい、戸惑うといった部分は一切なく、自作経験があまり豊富でなくともスムーズに組みたてることができるのではないだろうか。

DeskMeet B660 DeskMeet X300 グラフィックスカードはネジ止め式で、サイドプレートを備える
DeskMeet B660 DeskMeet X300 グラフィックスカードを取り付けたところ。長さは20cmまで、2スロット厚まで対応する。なお、ブラケットは一度外したら再利用はできないタイプだ
DeskMeet B660 DeskMeet X300 電源ユニット以外、一通りのパーツを装着したDeskMeet B660。実際の使用状態ではCPUクーラーが下側、グラフィックスカードが上になる
DeskMeet B660 DeskMeet X300 一通りのパーツを装着したDeskMeet X300
DeskMeet B660 DeskMeet X300 電源ユニットも簡単に取り外せ、ケーブルにも適度なゆとりがある。カード長約179mmのAMD Radeon RX 6600 XT Challenger ITX 8GBだと、ケース内もゆとりがあるのが分かる
DeskMeet B660 DeskMeet X300 電源ユニットはこの向きで取り付ける

 次回は実際にパーツを組み込んだ際のパフォーマンスをみていく。

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