DeskMeet B660(Intel)とDeskMeet X300(AMD)両者の主なスペックを表にまとめてみたが、Intel B660チップセットの方がAMD X300チップセットよりも新しく、機能的には少し優位性がある。
中でも大きく違うのがPCI Express(PCIe)の仕様だ。B660ではPCIe 4.0に対応するのに対し、X300はPCIe 3.0までの対応にとどまっている。つまり、X300の方では、現在ハイエンドクラスで標準のPCI Express 4.0 x4対応SSDを搭載しても、本来の性能は発揮できないことになる。
ストレージの拡張性もB660の方が上だ。M.2ソケットが2基、SATAポートが3基あり、それぞれX300よりも1基ずつ多い。ただし、標準の2.5インチSSD/HDDの固定スペースはどちらも2基で、付属のSATAケーブルも2本だ。裏技(グラフィックスカードを装備しないでSSDを固定するなど)を使わない限り、B660でも2基までだ。
B660とX300、どちらもメモリソケットを4基備えており、最大で128GBのメモリに対応する点は強調できる。汎用(はんよう)のMini-ITXフォームファクターのマザーボードではスペースの関係上、メモリソケットは2基の製品がほとんどだ。これだけのコンパクトさで4基のメモリを搭載できるのは、ベアボーンであるDeskMeetシリーズならではの強みといえる。
組み込めるパーツの仕様についてだが、CPUはTDP 65Wまで対応している。CPUクーラーの高さは最大54mmとなる。Intelの純正クーラー「Laminar RM1」は高さが公称約49mm、AMDの純正クーラー「Wraith Stealth」は公称約54mmで、後者がギリギリ入る計算だ。
今回はLGA1700とSocket AM4共通で使えるCPUクーラー「IS-40X-V2」(高さ約45mm)を利用したが、余裕を持って組み込むことができた。マザーボード固定板はCPUクーラー取り付け部分が大きく空いているので、このIS-40X-V2のように、マザーボードの裏側を利用して固定するタイプのCPUクーラーもすんなりと取り付けることができる。
また、グラフィックスカードは2スロット分の高さがあるカードを搭載可能で、長さは20cmが最大となっている。今回はASRockの「AMD Radeon RX 6600 XT Challenger ITX 8GB」(カード長は約179mm)を装着してみたが、こちらも余裕を持って収まり、配線なども窮屈になることなくすんなりと組み込むことができた。
電源ケーブルも短すぎず長すぎず、ちょうどよい長さで、DeskMeet B660、X300ともに組み立てがしにくい、戸惑うといった部分は一切なく、自作経験があまり豊富でなくともスムーズに組みたてることができるのではないだろうか。
次回は実際にパーツを組み込んだ際のパフォーマンスをみていく。
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