プロナビ

CPUの「周波数スケーリング」技術を狙った「Hertzbleed」脆弱性 リモートで暗号化キーが抽出される可能性

» 2022年06月15日 17時30分 公開
[山本竜也ITmedia]

 テキサス大学やイリノイ大学、ワシントン大学の研究者らは6月14日(現地時間)、CPUの周波数スケーリングを対象にした新たなサイドチャネル脆弱(ぜいじゃく)性である「Hertzbleed」を発表した。

 これを利用すると、最悪の場合、リモートサーバから暗号化キーを抽出できるという(CVE-2022-23823/CVE-2022-24436)。なお、脆弱性の重大度は「中」となっている。

CPUの周波数スケーリング技術を狙った「Hertzbleed」が発表された CPUの周波数スケーリング技術を狙った「Hertzbleed」が発表された

 CPU周波数スケーリングは、負荷が低い場合にCPUのクロック周波数を低く抑えたりして動的に周波数をコントロールすることで、消費電力や発熱を抑えるという技術で、多くのx86 CPUに搭載されている。報告された脆弱性は、CPU周波数スケーリングにより同じプログラムでも実行時間が異なることを利用し、リモートタイミング分析を介して暗号化コードを抽出できるというもの。

 実際、ポスト量子暗号化アルゴリズムであるSIKEに対して、リモートから暗号化キーを抽出できたとしている。

 研究グループでは、2021年第3四半期に実証コードと共にIntel、Cloudflare、Microsoftに報告。2022年第1四半期にはAMDにも開示した。その後、Intelからの要求により調査結果の公表を6月14日まで遅らせていたとのことだ。

 なお、この脆弱性に対してIntelとAMDは修正パッチなどは用意しておらず、暗号化の実装方法による対策ガイダンスを公開している。

 Hertzbleedに関する研究論文は、8月に開催される第31回「USENIX Security Symposiu」で発表される予定だ。

Hertzbleed攻撃を伝えるWebサイト Hertzbleed攻撃を伝えるWebサイト

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年07月28日 更新
  1. 鳴り物入りで登場した「Copilotキー」が早くもお蔵入りか──チャットボットからAIエージェントへの移行が示すMicrosoftの誤算 (2026年07月27日)
  2. 480mm水冷に160mmファン搭載ケース! 夏のアキバは「大風量パーツ」がアツい (2026年07月27日)
  3. なぜ元Appleエンジニアは熱意を失い起業したのか? スマートグラス「Even G2」イベントで語られた、次世代機「G3」へのロードマップ (2026年07月27日)
  4. 64GBメモリ/2TBストレージ/Ryzen AI Max+ 395搭載のハイエンドミニPC「MINISFORUM MS-S1 MAX」がタイムセールで27%オフの43万2799円に (2026年07月25日)
  5. エアコンがない部屋を冷やせる「Dreemstar 冷風扇」がセールで50%オフの9980円に (2026年07月23日)
  6. ポタ電と組み合わせて使える「Soraiori ポータブルエアコン」がセールで16%オフの2万9980円に (2026年07月27日)
  7. 高価なグラフィックスカードを守る「過熱保護ケーブル」に注目! 夏を乗り切るNoctua製簡易水冷も販路拡大で続々入荷 (2026年07月25日)
  8. NVIDIAが次世代AI超解像技術「DLSS 5」の今秋投入を明らかに/MicrosoftとMistralが欧州におけるAI演算能力の拡大で戦略的提携を発表 (2026年07月26日)
  9. Jackery、定格1500Wを実現するポータブル電源「1000 New」の新モデル 19%小型化 (2026年07月27日)
  10. リコーPFUコンピューティング、スリム筐体を採用した産業向け高信頼デスクトップ (2026年07月27日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー