では実際に使ってみよう。USB Type-Cポート、およびminiHDMIポートは、いずれも本体の右側面に搭載されている。多くのモバイルディスプレイでは、これら接続ポートは左側面にあることがほとんどなので、反対側にあるのは珍しい。
その一方、電源ボタンやイヤフォンジャック、さらにメニュー操作用のダイヤルボタンは左側面に並ぶ。つまり、一般的な製品から見て、ポートやボタンの配置が左右逆になっている格好だ。
この左右逆転した配置は、一般的ではないというだけで実用上の問題があるわけではないが、右利きの人にとってはボタン操作はややしづらいかもしれない。逆にノートPCと並べるにあたり、こちらの方がケーブルが干渉しないので使いやすいという人もいるはずだ。ユーザーによって好みが分かれる部分と言える。
OSDメニューは、過去に本連載で紹介したアイティプロテック「LCD15HCR-IPS」やリンクスインターナショナルの「Quintokuta 4S133」などと同じUIデザインだ。おそらくOEM元が同じで、それゆえメニューも共通だと考えられる。
このOSDメニューの操作性は特に悪くなく、日本語のローカライズも(一部に中華フォントは見られるものの)問題はない。また、メニューを表示させずに直接ダイヤルボタンを倒すことによって音量調整が行えるなど、利便性にも配慮されている。
さて本製品は、一般的なモバイルディスプレイよりもコンパクトな12.5型というサイズゆえ、タブレットアームなどに取り付けて利用できる。
一般的に、モバイルディスプレイをタブレットアームに取り付ける場合にネックとなるのは、1つはサイズ、もう1つは重量だ。サイズが大きすぎるとクリップで挟み込めないし、あまりにも重量があると、例え装着できても同じ角度を長時間キープできず、アームがじりじりと下がっていくなどの問題がある。
そういった点で本製品は、12.5型というモバイルディスプレイの中でも一回り小さいサイズゆえ、タブレットアームへの装着が可能だ。目安としては、12.9インチiPad Proが装着できる製品ならば、サイズ的にも、また重量的にも、本製品の装着も可能と見てよいだろう。
ただし現実問題として、12.9インチiPad Proに対応できるタブレットアーム自体、あまり製品数が豊富とはいえず、探すのには苦労する。メーカーのサンワサプライは複数のタブレットアームを販売しており、本製品の使用例写真に使われている製品もあるので、そうしたラインアップの中から選べばより確実だろう。
本製品はタブレットアームに取り付けられるといっても、あくまでもクリップで挟み込んでいるだけで、本体側に固定のための機能を有しているわけではなく、VESAマウントに対応したディスプレイアームに取り付けようとしても、本製品側にその機構はないので要注意だ。
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