NECパーソナルコンピュータ(NECPC)の「LAVIE GX」は、同社初のゲーミングデスクトップPC……なのだが、同社としては「(PC-9800シリーズから)19年ぶりのゲーミングPC」という位置付けのようだ。
今回、筆者はLAVIE GXの店頭販売モデルの上位構成「GX750/EAB」を試す機会を得た。NECPCのゲーミングプロジェクト「Project Engine(炎神)」から生まれた初号機の実力をいろいろな側面からチェックしていこう。
LAVIE GXのボディーサイズは約170(幅)×308.6(奥行き)×370(高さ)mmと、いわゆる「ミドルタワー」よりもわずかにコンパクトである。自宅の机の下に収納しやすいサイズ感だ。
前面パネルには和モダンを意識したという「五崩し(ごくずし)」という模様が描かれている。そのパネルに、「クールホワイト」と呼ばれるLEDライトが帯となって配置されている。NECPCの担当者が「リビングに置いても違和感のないデザインを目指した」というだけあって、落ち着いた風合いがある意味で“日本らしさ”を演出している。
編集担当者は「これがいいんですよ!」というのだが、“ド派手なRGBライト”が光る近年のゲーミングPCに慣れすぎたせいか、筆者はこの見た目に物足りなさを感じてしまう。「ゲーミングPCが欲しいのに、見た目が派手すぎて……」という人にはちょうど良いバランスなのかもしれない。
本体前面にはUSB 3.2 Gen 1 Type-Cポートと、USB 3.2 Gen 1 Type-Aポート、USB3.2 Gen 2 Type-Aポート、そしてヘッドフォン/マイクコンボジャックを配置している。その上には電源ボタンがある。
背面の上部には約90mmのケースファン、下部には電源ユニットが配置されている。約90mmのファンは前面にもあり、「前面吸気→背面排気」というエアフローとなっている。
Microsoft Officeのように負荷の軽いアプリであれば音はそれほど気にならないが、ベンチマークテストのように連続して負荷の高いアプリを使うとボディーが結構熱くなる。ただし、「Core Temp」を使ってCPUコアの温度を取得すると、高負荷時でも70度を上回ることはなく、アイドル状態に戻ると40度台に落ち着いた。空冷ながらもしっかりと冷却できていることが伺える。
マザーボードに実装されているポート類は、USB 2.0 Type-A端子×4、有線LAN(1000BASE-T端子、オーディオ出力端子となっている。アナログRGB(D-Sub)出力端子もあるが、搭載するCPU(Core i7-12700F)が内蔵GPUを持たないこともあり利用できない。グラフィックスカードの映像出力は、DisplayPort端子×3とHDMI端子×1という構成になっている。
グラフィックスカードの下部にも2スロット分の空きがあるが、実際の空きスロットはPCI Express 4.0 x1×1となっている。
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